アートフラッシュニュース

鷲見和紀郎は1950年岐阜県生まれ、千葉県在住の美術作家。1972年に現代美術の寺子屋Bゼミ スクールを修了。ブロンズやワックスなど多様な素材を使いながら、彫刻の始源のような幾何学 的形態から有機的な形態まで、幅広い表現をおこなっている。また「垂直性」と「水平性」の問 題に一貫して取り組むなど、「彫刻のスタンダード」な課題を継続的に誠実に追求してきている。 今回の展覧会では、これまで数十年間制作してきた彫刻群を、食卓を飾る料理のように空間全体 に配し、様々な音を奏でる森のような空間を提供してくれるはずだ。他方、新作のワックスでで きた巨大な造形物は、まるで料理を調理する特大のオーブンのように、これから生まれてくる 「創造物」の予感を与えるにちがいない。ガラスが液体でも個体でもなくアモルファスに存在し ているように、鷲見の作品も彫刻(立体)が生まれる前の、柔らかい、優しい、とらわれのない 形を、豊かに示してくれるだろう。（池田 修）
＊本展覧会は、故池田修代表が最後に企画した3つの主催展覧会のうちのひとつです。

関連イベント

トーク参加費｜1,500円 （要予約）
予約｜info@bankart1929.com

ギャラリートーク「鷲見和紀郎にきく、彫刻の理由(わけ)」

日時｜8月27日（土）19:15〜20:45
鷲見和紀郎（美術家）、森啓輔（千葉市美術館学芸員）

対談「彫刻と絵画のあわい｜50年の迂回」

日時｜9月10日（土）19:15〜20:45
鷲見和紀郎（美術家）、松浦寿夫（画家・批評家）

アーティストトーク「彫刻の原点/彫刻の条件」

日時｜9月24日（土）19:15〜20:45
鷲見和紀郎（美術家）、冨井大裕（美術家）、小林晴夫（blanClass ディレクター）

展覧会概要