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百貨店展 ―夢と憧れの建築史

最終更新日:2022年09月05日

本展では、近代的な百貨店・デパートメントストアが誕生した20世紀初頭から、ショッピングモールなど大型商業施設が多数登場する現代までを、主に日本の「百貨店建築」をキーワードに、ファサードやその空間の変換に注目しながら、年表や模型を通して辿ってまいります。

特に、戦前の「百貨店建築」は実験的なものでした。当時の百貨店は人々の憧れを誘うもので、単なるショッピングのための空間を超え、エンターテイメント、更には文化装置として機能していました。そして、その百貨店の機能と役割は、ファサードや建築空間に色濃く現れました。屋上もその一つで、現在もターミナルビルとして存在感を放つ「松屋浅草店(1931年:久野節設計)」には、かつて屋上に本格的な遊園地と動物園が存在していました。また、以前存在していた「白木屋日本橋店(1928年:石本喜久治設計)」のファサードは、壁面にガラスを用いて、それまでの重厚な「百貨店建築」を脱しようとする非常にモダンなものでした。2019年にグランドオープンした「大丸心斎橋店(1922年心斎橋筋側、1933年御堂筋側:ヴォーリズ建築事務所設計)は、往時の「百貨店建築」の華やかさを今に伝える貴重なものといえます。

本展が、商業や消費活動がいかに現代の都市形成に深く関与してきたかを再認識する機会になるとともに、これからの未来の可能性を考える契機になれば幸いです。

プレスリリースより

展覧会概要

会場
高島屋史料館TOKYO 4階展示室
(東京都中央区日本橋2-4-1)
会期
2022年9月7日(水)〜2023年2月12日(日)
入場料
無料
休館日
月・火曜日(祝日を除く)
開館時間
11:00~19:00
問い合わせ先
日本橋高島屋
TEL:03-3211-4111(代表) 
主催
高島屋史料館TOKYO
監修者
浅子佳英(建築家・編集者/PRINT AND BUILD)
菊地尊也(建築研究者)
協力
小泉立(建築家/PRINT AND BUILD)
ウェブサイト
https://www.takashimaya.co.jp/shiryokan/tokyo/exhibition/#next
2022年 /relation/e_00062786.json l 10178991