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アートラボ2022 第Ⅲ期 荒木優光 ダンスしないか?

最終更新日:2022年10月27日

長野県立美術館本館2階の「アートラボ」は、視覚以外の感覚も使った鑑賞が可能な「ラボラトリー(実験室)」となることを目指しています。2022年度の第Ⅲ期展覧会では、荒木優光を紹介します。

荒木は音を聴くこと、またその環境そのものに着目し、さまざまな仕方で音を聴く場―独自に「音場(おんば)空間」と呼ぶ―を構築することを基盤とするアーティストです。「音の場を作ることは、音を聴くことから始まる」と言う荒木は、視聴環境自体をつくることをも作曲行為であるととらえています。つまり、荒木の作品には「音をいかに聴くか/聴くことができるか」という問題が通底しています。

今回アートラボで展示するのは、見ること(視覚)と聴くこと(聴覚)を行き来しながら鑑賞する作品です。レイモンド・カーヴァ―の短編小説『ダンスしないか?』をヒントに、「リ-サイクル」というキーワードに着想を得た無人の音楽劇を展開します。展示室には使い古された家具やレコードが配置され、人々の声や様々な音が響きます。音が録音・再生されることによって時間や場所を越えた再現性をもつ性質に、中古の品々や人々の関係性を重ね、それらが循環する様子を描くのです。

その音を聴いたとき、どんな景色が見えるでしょうか。それぞれのうちに立ち上がるストーリーをお楽しみください。

ウェブサイトより)

荒木優光

1981年山形県生まれ。

音楽やフィールドワークを起点として独自の音場空間を構築する。近年は視聴覚空間の多様性を踏まえ、新たなフェーズとしての「再生」を軸として実践と考察を進める。発表媒体はシアターピースやインスタレーションなど多岐にわたる。近作に、個展「わたしとゾンビ」(京都市京セラ美術館 ザ・トライアングル、2020)など。2013年初演の『パブリックアドレス – 音場』が2021年、クンステン・フェスティバル・デザールに招聘された。また、サウンドデザイナーとしてのコラボレーションも多く、アーティストコレクティヴARCHIVES PAY、音楽グループNEW MANUKEのメンバーとしても活動。2022年度セゾン文化財団セゾン・フェロー。
*ウェブサイト
https://www.masamitsuaraki.com/

展覧会概要

会場
長野県立美術館 アートラボ
(長野県長野市箱清水1-4-4(善光寺東隣))
会期
2022年11月3日(木)~ 2023年1月29日(日)
入場料
無料
休館日
水曜日
*11/23は祝日のため開館、翌平日の11/24休館 、年末年始(12/28~1/4)
開館時間
9:00~17:00(展示室入場は16:30まで)
問い合わせ先
長野県立美術館
TEL:050-5542-8600(ハローダイヤル)
主催
長野県、長野県立美術館
ウェブサイト
https://nagano.art.museum/exhibition/artlab_araki2022