アートフラッシュニュース
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[作品上映+トークセッション]つなぐを考える 百瀬文『聞こえない木下さんに聞いたいくつかのこと』を手がかりに
最終更新日:2023年02月27日
上司と部下をつなぐ、ろう者と聴者をつなぐ、こどもと社会をつなぐ――いろいろな〈つなぐ〉があり、取り組む人がいます。その思いは、属性や対象といった一方的な、もしくは思い込みでのとらえ方を超えて環境の異なる存在を理解し、関係をいかに構築するかという問いをたてます。頭の片隅にありつづけ、悶々(もんもん)と日々を過ごしているかもしれません。本プログラムでは、百瀬文さんの映像作品「聞こえない木下さんに聞いたいくつかのこと」を手がかりに〈つなぐ〉ことを考え、掘り下げていきます。
この作品について百瀬さんは、「相手を同じ地平に立たせることではなく、異なる他者、わかりあえない他者と、それでも隣にいることは可能なのか?」ということを扱った作品であると話します。一方で、今回のプログラムはその意図から少し離れた〈つなぐ〉ということに焦点をあてます。意図がぴったりと重ならなくてもこの作品の上映をプログラムのスタートとするのは、他者をつなごうとする私たちにとって大きな意味をもつものであると考えるからです。〈つなぐ〉ことへのひっかかりはどこから来るのか? 複数の立場から百瀬さんの作品を通して感じたことを語り、〈つなぐ〉とは何なのか考え、その対象や行為だけでなくつなごうとする自分自身も問い直してみようとの目論見から今回のプログラムを企図しました。
上映は地域資源やアートと人を〈つなぐ〉場であろうとする県内3つの場所を会場とし、その後、みなさんそれぞれがかみくだく時間をおいて、トークセッションに参集いただきます。そこには、上映作品を制作した百瀬文さん、制作に協力した木下知威さんに加え、上映会場や周辺地域資源の運営を担う北山さんや村上さんが登壇します。ある種、〈つなぐ〉を切り口とした対話型鑑賞ともいえるトークセッションに、〈つなぐ〉の最前線のひとつである地域資源をさしはさみ、焦点のしぼりをさらにあわせることを意図しています。
とは言え、地域資源にかかわる取り組みをされている方だけを対象としたプログラムではありません。〈つなぐ〉ことが何か気になるというかすかな動機でも、参加の理由としては十分です。みなさんの〈つなぐ〉を、このプログラムで教えてください。
作品上映「聞こえない木下さんに聞いたいくつかのこと」
百瀬文、2013年、映像作品、25分30秒
3月5日(日) 赤れんが商家(高知県香南市赤岡町772-1)①13:30〜 ②15:00~
3月12日(日) 大方あかつき館(高知県幡多郡黒潮町入野6931-3)①13:30〜 ②15:00~
3月19日(日) 海のギャラリー(高知県土佐清水市竜串23-8)①10:30〜 ②14:00〜
*いずれの回も同じ内容です。各回上映のあと、主催者あいさつとトークセッションのご案内があります。
*ろう者用テキスト(上映時)、字幕(あいさつ時)を用意しています。
トークセッション
作品上映を含む午前のプログラムのあと、登壇者のみなさんとのランチタイムをはさんでクロストークをおこないます。
トークセッションのみの参加はできません。トークセッションに参加できない方には、後日、動画を限定配信する予定です。
日時|3月21日(火・祝) 10:30〜14:30
参加費|プログラム協力金 500円(18歳以下無料)+トークセッションでのランチ代 500円
申し込み|事前申込制
*手話通訳があります。
*詳細はこちらをご覧ください。
主催
つなぐを考える実行委員会
問い合わせ先
E-mail:hiromi.kuroi@u-broad.jp