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山田周平「目玉焼き」
最終更新日:2023年09月19日
SOKYO ATSUMI(東京)では山田周平「目玉焼き」を開催いたします。
山田は1974年生まれ。現在は京都を拠点としながら精力的に活動をしています。 2003年写真新世紀優秀賞、群馬⻘年ビエンナーレ入選、10年ゲイサイ(GEISAI)金賞受賞。
東京のみならずロンドンやニューヨークなどで個展を開催、2013年開催のアーモリーショーでは、唯一の日 本人として当時のアンディウォーホール美術館(ピッツバーグ)館⻑のエリック・シャイナーにより選出され、様々なメディアでも話題となりました。
ニヒリズムへの関心を背景に山田は、現代社会に対する考察を通じて作品を制作してきました。
山田は、写真、ビデオ、インスタレーション、平面と多岐にわたるメディアを取り扱っていますが、いずれの作品にも共通しているのは対象を俯瞰するような鋭い視点です。作品はアイロニカルであったり、時にはナンセンスな表情を見せながら、その独特の距離感で捉えられた事象は、鑑賞者の理解に微妙な「ずれ」を引き起こし、問いや疑いを抱かせます。
今回の展覧会の中心となるのが、アルフレッド・ヒッチコックの映画作品「白い恐怖」からインスパイアさ れた、2mにも及ぶ目玉が描かれたバルーン作品《EYE》です。 「白い恐怖」は 1945年 にヒッチコック監督によって制作されたサイコスリラー映画です。この映画の舞台美術の制作には、 シュールレアリズムの奇才サルバドール・ダリが協力していたことが広く知られています。山田はシュールレアリズムのアーティストが好んだ目玉をモチーフとして用いながら、今の社会を描写します。
目玉は AI により画像生成したものをベースに描かれており、扇風機からの風によってバルーンが揺れ動く様子がイメージ(情報)に消費される・翻弄される現代社会に生きる人々と重なります。
平面作品の《卵》もまた、ダリやルネ・マグリットがしばしば取り上げた卵がモチー フになっています。創造の象徴ともいえる卵の中に建物が燃える様子が描かれています。卵の持つ意味とは反対ともいえる破壊のイメージをコラージュすることで、鑑賞者の想像力を挑発する作品です。
SOKYO ATSUMI では初個展となるこの機会に是非ともご高覧いただきますようお願い申し上げます。
山田周平
1974 年生まれ、京都在住。主な個展に Daiwa Anglo-Japanese Foundation、ロンドン(2019); AISHONANZUKA、香港(2017・16・14) ;The Armory Show ニューヨーク(2013) 。主なグループ展に 「Positionalities」京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA、京都(2022);「KUROOBIANACONDA 03 SANMAIOROSHI」TEZUKAYAMA GALLERY、大阪(2021) ;タグチコレクション Next World 夢みるチカラ」いわき市立美術館(2021) ;「Unclear nuclear」URANO、東京(2016) ;「Resonance」Sao La Gallery、ホーチミン(2014)などがある。2017年ISCP レジデンスプログラム(ニューヨーク)に参加。作品はタグチコレクション、G foundation にコレクションとして収蔵されている。
展覧会概要
- 会場
- SOKYO ATSUMI
(東京都品川区東品川 1-32-8 TERRADA ART COMPLEX II 3階) - 会期
- 2023年9月16 日(土)〜 11月2日(木)
- 休館日
- 日・月曜日
- 開館時間
- 11:00〜18:00(火〜木)、11:00〜19:00(金・土)
- ウェブサイト
- http://gallery-sokyo.jp