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文化村クリエイション vol.5 公開制作「伊庭靖子の見かた、描きかた」
最終更新日:2023年12月12日
文化村クリエイションは、先進的な取り組みを行うアーティストを招聘し、制作・発表を行うと共に、創作の過程を開いていく試みです。vol.5となる今回は、画家の伊庭靖子さんをお招きします。
伊庭さんは20年以上に渡り、陶器やクッションなどのモチーフを写真で撮影し、それを基に精細な油彩画を描いています。それはモチーフへの興味というより、一貫した「見ること」と「描くこと」への探究です。ものの表面に光が映った質感を描く、写真だけが捉える光の質感を描く、ものと私たちの間にある光を含んだ空気を描くなど、伊庭さんが絵として捉えたい微細な質感を探して、なにを「見て」なにを「見ない」のか、それをいかに絵として「描く」のか。伊庭さんの求めるものの見かた、描きかたを、制作をとおして試行錯誤してきました。近年はモチーフとして風景も描くようになりました。一本一本の木や自然の美しさではなく、風景の質感を描きたい、と伊庭さんは話します。「見る」「見ない」の選択の幅が広がり、描きかたも変化してきているようです。
今回は伊庭さんが制作するスタジオの様子を、一部公開します。公開制作は1999年のフランスぶりです。創作の過程からは、作家の大切にしていることや迷いが垣間見られます。また完成した作品の裏側には、完成しなかった作品のかけらがたくさんあります。ぜひ何度も足を運んでみてください。
伊庭靖子
1967年京都市生まれ。 嵯峨美術短期大学版画科専攻科修了。フランス・モンフランカン(ダイムラークライスラーグループアート・スコープ、1999年)、ニューヨーク(文化庁在外研修員、2001-02年)にて滞在制作。 主な個展に、「まなざしのあわい」(東京都美術館、2019年)、「まばゆさの在処」(神奈川県立近代美術館、2009年)。国立新美術館、府中市美術館、横須賀美術館、平塚市美術館、滋賀県立近代美術館など多数の展覧会に参加。神奈川県立近代美術館、資生堂アートハウス、東京都現代美術館、国立国際美術館、The Cleveland Museum of Art(米国)など、国内外の美術館に作品が所蔵されている。
関連イベント
スタジオトーク
その時々に制作で取り組んでいることや考えていることを、伊庭さんにお話しいただきます。
日時|2023年12月3日(日)*終了、12月17日(日)、2024年1月7日(日)、1月21日(日)、2月4日(日)、2月18日(日)13:00〜13:30
定員|5名程度(事前申込不要・当日先着順)
*詳細はこちらをご覧ください。
展覧会
今回スタジオで制作した新作を中心に、作品展示を行います。
日時|2024年3月5日(火)〜3月24日(日) *月曜は休み 9:00〜17:00
*詳細はこちらをご覧ください。
開催概要
- 会場
- なら歴史芸術文化村芸術文化体験棟 スタジオ302・304
(奈良県天理市杣之内町437-3) - 会期
- 2023年12月2日(土)~2024年2月25日(日)の土曜午後・日曜
- 入場料
- 無料
- 休館日
- 12/23、12/24、12/30、12/31
- 開館時間
- 土曜日 13:00~17:00
日曜日 9:00~17:00 - 主催
- なら歴史芸術文化村
- 助成
- 令和5年度文化芸術創造拠点形成事業
- ウェブサイト
- https://www3.pref.nara.jp/bunkamura/item/3218.htm#itemid3218