あらたなアートの胎動1998-1999……南條史生
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1998 |
1999 |
■「イタリア美術1945-1995
見えるものと見えないもの」展
■台北ビエンナーレ
■国際美術評論家連盟日本大会
■ターナー賞選考委員 |
■博多リバレイン パブリックアート・プロジェクト
■大林組品川新本社コーポレートアート計画
■「スパイラルTV」
■「HOT AIR」展 |
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1999 |
あけましておめでとうございます。
さて今年はどんな年になるのか、私自身は予測がつかない。けれども不況の日本を反映して、おそらく静かな年になるのではないかと思っている。それは私にとってはとてもいいことだ。なぜなら去年は忙しすぎたから。もう少しゆっくり展覧会を見たり、人と話をしたりしたい、というのが私の本音だ。もっとも不況こそ、新しいことを始めるチャンスだという見方もあるから、何も思いつかないということは創造性がないということにもなるかもしれないが。
今年の美術の注目イヴェントはまずヴェネツィア・ビエンナーレだろう。
今年はハラルド・ゼーマンがディレクターになり、前回よりはだいぶまじめな内容になりそうだ。それから日本では2001年に開催される横浜トリエンナーレ(仮題)に関する枠組みが発表になるだろう。また、低調な美術業界と予算縮小やエージェント化の噂で元気のない美術館に関しては、そろそろこれまで存在していなかった新しいタイプの美術館の構想が出てきてもいい頃だと思う。作家の状況についてはあまり分からないが、業界が経済的に低調でも、個々の作家はむしろその機会に自分の方向を定め、それでもアートを生業とするのかどうかという問いを抱えて、その結果必然性のある人だけが美術に関わるという本来の在りようがより一層顕著になるのではないかと思われる。
さて私事で恐縮だが、自分の企画について書くしかなさそうなので、まず新しい展覧会企画二つと、新年早々完成する二つのアート計画について述べておこう。
企画はスパイラルで行なわれるスパイラルTV、もう一つは静岡で開催されるホットエアーである。またアート企画は、一つは博多の福岡市のアジア美術館の再開発事業に関わるパブリックアート。もう一つは品川に出来る大林組のコーポレートアートである。 |
1999
スパイラルTV ホットエアー
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