何故か、アメリカでベーコンの作品を見たという記憶があまりない。というわけだろうか。会場には多くの人々が集まっていた。作品を見ていると、ベーコンが物質的素材から形象を抜き取る作業をしてきたように思える。
彼の撮る街行く人々は、ジェフ・ウォールのように演出しているわけではないのに、芝居をしているように見える。人々の一瞬の表情がさらけ出す虚構の現実というところか。
写真、水彩、ドゥローイングと小品ながら素晴らしさを再確認。とくにアブストラクトがよい。