1月17日(日)ニューヨーク
ブルース・デヴィッドソン
 12/5−3/7
 インターナショナル写真センター

50年代の終りブルックリンにたむろするギャングの若者の姿を捉えた写真。後のラリー・クラークの写真にも通じる世界を、すでにこの写真家は記録していた。ノスタルジーも手伝って、若者たちの住む世界の光と影は美しく切なく、そしてとても格好いい。

バビアナ・スアレス
 −2/7
 ジャック・デラノ
 −2/28
 エル・ムセオ・デル・バリオ

スアレスは、自分が生れたプエルトリコの文化のハイブリッドな性格を通してアイデンティティを探求する。このハイブリッドを証明するかのような人物、ジャック・デラノの写真の回顧展も同時に開催されていた。彼は旧ソ連邦出身、移民としてアメリカに来て写真家となり、さらにプエルトリコに渡ってさまざまな分野で活躍した。彼の残した足跡は、プエルトリコの文化に深く刻まれているという。文化を活気づけるには、人々の許容力が求められるのだ。

 

バビアナ・スアレス

 

デュアン・ハンソン
 −2/21
 レイ・ジョンソン
 −3/21
 ホイットニー美術館

ハンソンの人形が以前ほどリアルに見えない理由は、時代が変わって服装に違和感があったり、素材とくに皮膚が人工的だというばかりでなく、私たちが見慣れたことにもよる。しかし不思議なことに、現在では観客が彼の人形に同化する傾向がある。みなさんは、ニューヨークでもっとも有名な無名のアーティスト、レイ・ジョンソンを知っているだろうか。すでに亡くなっているが、彼の作品は一見の価値があります。

 

デュアン・ハンソン


デュアン・ハンソン

  

その夜、マルガ・ゴメスのパフォーマンス“Jaywalker”(P.S.122)を観賞。マイノリティ(ラテン系アメリカ人)の立場を、ロサンゼルスの市街を歩く主人公に投影したこの一人芝居は、この過酷な条件をバネにたくましく生きる人々の姿をコミカルに伝える。