2月2日
『ベルベット・ゴールドマイン』
 渋谷シネマライズ

この映画は二回観た。渋谷という場所がら、ファッション系専門学校生みたいな子達がいっぱい見に来ている。しかし、この映画は大人に観てもらいたい。つまり、この映画の主人公――ニューヨークで新聞社に勤める30代中後半の記者と同じような世代、かつて、ティーンエイジャーの頃にグラム・ロックの洗礼を受けた世代に観て欲しい。冒頭に登場する書き割りのペラッペラのUFOのシーンとオスカー・ワイルドの寓話から、ほとんど僕は監督トッド・ヘインズの本意を理解した。そして、ボウイーに曲の提供を断わられて、結果的にしかたなく使ったロキシー・ミュージックの楽曲の数々が、初期ロキシーの大ファンの僕にはまた哀愁。ちなみに、イギーのシーンは、どんなにうまい俳優がやっても難しいと思う。それだけ、あの当時のイギー・ポップのボディ・パフォーマンスが凄かったということ。かく言う僕も生のライブではなく映像でしか知らないのですけれどもね。