7月恒例の「オマージュ瀧口修造展」の第19回目。阿部展也は毀誉褒貶に包まれた画家だが、タブローより50年代の素描や水彩に並外れた才能がうかがえる。帰り際、周吾氏からナウィン・ラワンチャイクンのカタログ『COMM...』を見せてもらう。これまでの仕事がオールカラーで270ページにわたって紹介され、しかも布きれや封筒、コミックまでついていて4998円。いかにもナウィンらしく、見る者を楽しませてくれる。お買い得。
なんの展覧会かと思ったらオークション。会場には10センチ四方程度の作品がずらっと並んでいる。橘田尚之の器や上野慶一の画帳に食指を動かされそうになったけど、踏みとどまったのはもちろん、カネがないから。