気になる作品やアーティストを考えてゆくと、映像作品もつくっていることが多いこと、そして、特に最近の傾向として20代の作家たちがアニメーション作品をつくっている場合が多いことに改めて驚く。束芋、伊藤存+青木陵子、カワイ+オカムラ、モンノカズエ+ナガタタケシなどいずれも関西出身のアーティストやアーティスト・ユニットだが、それぞれ違った個性をもったアニメーションを含む作品を発表している。彼らは自らをアニメーション作家とは認識していないし、それだけをつくっているわけではない。
彼らがつくるものは、いわゆる世間でいうアニメおたくや、世界中どこに行ってもテレビで上映される日本製のアニメーションの流れとはまったく異なる。とはいえ、彼らは生まれたときから当然のようにアニメとともに成長してきたという事実は拭えない。アーティストたちに聞いてみるとみんな各々に若干答え方は違うが、他の人と変わらないアニメとの付き合い方をしてきている。