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HARING WORLD: キース・ヘリング展
会場:いわき市立美術館
福島県いわき市平堂根町4-4
会期:1999年7月10日(土)〜8月22日(日)
開館:9:30〜17:00(但し毎週金曜日は20:00まで) 休館日=月曜
入館料:一般940円/高・高専・大生520円/小・中生310円
問合せ先:0246-25-1111
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キース・ヘリングがHIVウィルス感染症に倒れたのが1990年。ついこの間のことのような気がするが、早10年近い歳月がたった。80年代のいわゆるニューペインティング現象の立役者であり、商業的にももっとも成功した一人である。当時は、彼の創り出した、はいはいする赤ん坊のキャラクターをプリントしたTシャツやバッジを身につけた人たちをよく見かけたものだったし、キース・ヘリング・グッズはいまでも多くのミュージアム・ショップの売れ筋商品だろう。そんな具合にファッションとして街中に進出していく彼の仕事を眉をひそめて見る向きもあったが(白状すれば、筆者も当時はその一人だった)、今にして思えば、アートが画廊や美術館といった“サロン”から飛び出して社会に影響を及ぼしていくとはどういうことかを目の当たりにした最初の機会でもあった。もっとも、もともと地下鉄のグラフィティ・アーティストとして出発した彼にとって、当時のわれわれのような暗い現代美術オタクは最初から相手ではなかったと言うべきだろうが‥‥。筆者は偶然、本展のもとになった97年のホイットニー美術館における回顧展を見ることができたが、このときは、美術館だけでなく、ダウンタウンの主要な通りやビルの前庭に原色で彩色したスチールの立体作品が設置され、まさにニューヨーク市全体をあげての記念ムードに包まれていたことを記憶している。美術館のほうも、地下鉄やへリングが毎夜出没したクラブを模した造作の展示室に大音響でヒップホップを流す、といった具合の凝ったインスタレーションで、80年代中期のニューヨークのサブ・カルチャーの熱気を再現しようとしていた。筆者などは、たかだか10年前の流行までも自国の文化史に位置付けていく、アメリカの文化戦略の商売気(美術館は観光客で大盛況だった)と逞しさを羨ましく思ったものだったが、白く清潔な展示室にかけられたヘリングの作品や、張りぼて然としたクラブの再現には、やはり一抹の寂しさを禁じ得なかった。10日から開幕の本展。さて、日本ではどんなふうに見えるのだろうか。
ダンス・パフォーマンス
「ヒップホップ・ダンス」
7月25日(土)14:00〜
出演=丹野方博、鈴木健、横須賀等(TOROPICANA FAMILY) 無料
「オグロサブロウの木のおもちゃ」
8月4日(水)、5日(木)の2日間
2・3年生コース=10:00〜12:00
4年生以上コース=14:00〜16:00
講師=小黒三郎(組み木デザイナー)
要参加費(詳細は美術館に直接問合せ)
「ボディペインティングにトライ!」
8月8日(日)13:00〜16:00
講師=南久惠(MAKE UP FOR EVER 専属アーティスト)
要参加費(詳細は美術館に直接問合せ)
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メディテーション─真昼の瞑想:90年代の日本の美術
アーティスト:綿引展子、富田有紀子、杉戸洋、木村繁之、柄澤齊、加藤清美、保田井智之、
舟越桂、小山穂太郎他
会場:栃木県立美術館
栃木県宇都宮市桜4-2-7
会期:1999年7月11日(日)〜9月26日(日)
開館:9:30〜17:00 休館日=月曜日、祝日の翌日(7月21日、9月16日、24日)
入場料:一般800円/大高生500円/中小生200円
問合せ先:028-621-3566
■招待券プレゼント
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日本の現代美術の一つの特徴的な傾向として、社会や政治などの外部と直接的に切り結んだり、外部に対して明確な主張を行なおうとするのではなく、あくまで自らの内面の世界を対象にした、こう言ってよければ「良くも悪くも」私小説的な作品の系譜というものが確実に息づいている。いわばフォーマリズムに代表される西欧的モダニズムにも、ポスト・モダニズムにも属さない独自の系譜‥‥。本展はそういった作品に焦点を当てて90年代の我が国の美術を振り返ろうとする企画である。こうした内向的な作品に対して、日本ならではの甘えの社会構造が脆弱な個人の存在を許すからであるとか、だから国際展で日本の現代美術が認められないのだとかという批判もある。たしかに、論理的な言葉に置き換えて説得できない力のなさを、作家の独り善がりな「夢」だとか「イメージ」だとかにすりかえてしまっただけのひ弱な作品が数多いのも事実(原稿執筆時点で本展はまだ始まっていないので出品作品のことを言っているわけではありません。念のため)だが、一見、強面の社会性や論理性を前に、その社会なり政治なりの問題を皮膚感覚として共有できずにある種の居心地の悪さを感じてしまうことが多いのもまた事実である。別に開き直るわけではないが、社会性なり政治性なりを作品に要求する批判の多くが、その実、言下に“西欧にも通用する”というヨーロッパ中心主義の基準を強要しているに過ぎないことを考えれば、日本的な内向性に対する批判は単純に過ぎるだろう。むしろ本展のように、我が国の現代美術を考える上で、内向的な作品の系譜に積極的な意味を見出していこうとする意図には同感するところが多い。楽しみな企画である。
「木のメディテーション、木口木版画を彫る」
木口木版画講習会
日時=7月31日(土)、8月1日(日)、7日(土)、8日(日)の4日間
13:30〜16:30
講師=柄澤齊
定員=10名・抽選
「アーティスト・トーク:瞑想する美術」
8月29日(日)14:00〜
講師=戸谷成雄、小山穂太郎/司会=小勝禮子
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共同制作の可能性/コラボレーション・アート展
アーティスト:ギルバート&ジョージ、マーク・ボイル(ボイル・ファミリー)、
ベルント&ヒラ・ベッヒャー、アイデアル・コピー、有地左右一+笹岡敬、
グラインダーマン、PHスタジオ、ゴージャラス、Kosugi+Ando、
Mission Invisible、MMAC、IKIF
会場:福島県立美術館
福島県福島市森合字西養山1番地
会期:1999年7月10日(土)〜8月22日(日)
開館:9:30〜17:00 休館日=月曜日
入場料:一般・大生730円/高校生520円/小・中学生360円
問合せ先:024-531-5511
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コラボレーションで作品を制作し発表している作家たちを集めたグループ展。ギルバート&ジョージ、ボイル・ファミリー、ベルント&ヒラ・ベッヒャーといった海外の例から、グラインダーマン、ゴージャラスといった我が国の若手までを取り上げる。それにしても最近、この形態で作品を発表するアーティストの多いことには驚かされる。もちろん、G&Gやボイル・ファミリー、ベッヒャー夫妻などはすでに美術史上の人と言ってよいが、彼らが、夫婦や家族、あるいは恋人といった固い結束にもとづいて、公にはあたかも一個人であるかのようにふるまい、長年作品を発表してきたのに対して、最近の日本におけるコラボレーションは、アイデアル・コピーに代表されるように、普段は個人で活動する作家たちがプロジェクトごとに集散する、「ユニット」のかたちをとることが多い。これは、近年インスタレーションという作品形態が主流になり、さらにそこにテクノロジーや電子メディアを付け加えたい、という要請が強まったことによるものだと思うが、日本においては、コラボレーション・アートの現在=インスタレーションの現在、と言い換えることもできそうである。実際のところ、日本の現代美術にコラボレーションが多いとは言っても、一枚の絵画を共同で描いたという例は、商業的なイベントは別にして、ついぞ見かけない(その昔、ウォーホルとバスキアのコラボレーション・ペインティングというのはあったが)。絵画は個人の営みで、インスタレーションは社会的行為に近い、というわけである。逆に言えば、それだけ、芸術とは一人の天才による個人的な行為である、とする西欧近代主義の基盤が崩れてきている、ということだろうか。その意味で言えば、本展の出品作家ではないが、たとえば更正施設の人たちとの共同作業による、川俣正の≪ワーキング・プログレス≫などはコラボレーション・アートの未来形を示しているようにも思える。
講演会「コラボレーション・アートの現在」
講師=建畠晢
7月25日(日)14:00〜
ライブ・パフォーマンス公演
1)MMAC・パフォーマンス「うすば蜉蝣」
8月1日(日)16:00〜17:00
2)ゴージャラス・ライブ「DO IT IN THE SUIT」
8月8日(日)13:00〜14:00
3)グラインダーマン・パフォーマンス「LATEST SUMMER/1999」
8月8日(日)15:00〜16:00
ワークショップ
「手作りアニメでコラボレーション」
講師=IKIF(石田木船映像工場)
8月14日(土)、15日(日)
対象:中学生以上14名程度(申込締切8月1日)
費用:材料費一人2,000円程度
アニメーション上映
IKIF(石田木船映像工場)
8月21日(土)14:00〜
ギャラリートーク
1)7月23日(金)14:00〜
2)8月7日(土)11:00〜
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最後の天才浮世絵師:月岡芳年展
会場:秋田県立近代美術館
秋田県横手市赤坂字富ヶ沢62-46
会期:1999年6月25日(金)〜7月25日(日)
開館:9:30〜17:00 休館日=なし
入場料=一般800円/学生600円/小・中学生400円
問合せ=0182-33-8855
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幕末から明治にかけて活躍した浮世絵師、月岡芳年をとりあげる。月岡芳年は1839年に生まれ。12歳で歌川国芳門下に入り、15歳でデビュー、21歳で早くも本格的な浮世絵師として独立した早熟な天才で、最後の浮世絵師の一人である。
北斎を一つの頂点とする浮世絵の伝統に立脚しながらも、狩野派、四条円山派、さらには西洋銅板画などの影響を貪欲に取り入れた作品は、まさに天才の名にふさわしい。展覧会では、初期から晩年にいたる、武者絵、歌舞伎絵、怪奇絵、美人画、新聞錦絵などの代表作と未発表作品約220点が紹介される。
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一見かわいらしかったり、きれいだったりする作品が、じつはちょっとした恐怖や毒を感じさせることがある。またその反対に、そっけない外見の作品の裏にユーモアが隠されていたりすることも。「アートは楽しい」というタイトルで国内若手作家をとりあげ、“現代美術のいま”を気軽に楽しんでもらおうという、ハラミュージアムアーク恒例のシリーズ企画。10回目の今回は、そんな「天国でもあり地獄でもある」作品を集めて、観る者の想像力をかきたててくれる。会期中、出品作家らによるワークショップなども行なわれるので、夏休みの一日を高原の美術館ですごすのも良いのでは。
Meet the Curator: 三井和行
7月20日(火・祝)14:00〜15:30
牛島達治によるワークショップ
「空の声」をつくろう
7月24日(土)10:00〜16:00(雨天順延)
参加無料
アーク・フォーラム12 村上隆講演会
「アートを変えよう、アートを買おう」
8月1日(日)18:30〜20:30
参加費=一般1,500円/メンバー800円
森田多恵によるワークショップ
「スライド+プロジェクターを作ろう」
8月7日(土)、8日(日)10:00〜15:00
参加費=材料代500円+入館料
小学3年生以上、それ以下の場合は保護者同伴
小泉雅代による参加型公開制作
8月14日(土)、15日(日)
カラフルな眉毛型の作品を参加者の顔に合成した顔写真を制作
参加無料
以上、すべて要予約。予約はハラミュージアムアーク(0279-24-6585/E-mail
haraarc@mail.wind.ne.jp)まで
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恋スル身体――A SENSE of REALITY
アーティスト:小杉武久、スタジオ・アッズーロ、椿昇、砥綿正之+松本泰章、
藤本由紀夫、やなぎみわ
会場:宇都宮美術館
栃木県宇都宮市長岡町1077番地
会期:1999年7月18日(日)〜8月29日(日)
開館:9:30〜17:00 休館日=月曜および祝日の翌日(7月21日)
入場料=一般600円/大学生・高校生400円/中学生・小学生200円
問い合わせ=028-643-0100
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電子メディアの発達に伴い、世界を認識する手だてが現実の身体的体験から情報を介した二次的な体験へと大きく変容しようとしている現代。本展は「感覚」と「言語」をキーワードに、体験型のインタラクティヴな仕事で知られる国内作家による作品で、現代の身体感覚の変容と自己のありようを探ろうという試み。
公開シンポジウム
「溶け出す自己とリアルの行方」
7月18日(日)14:00〜
パネラー:小松崎拓男(NTTインターコミュニケーションセンター学芸課長)
椿昇(美術家) やなぎみわ(美術家)
司会:岡本康明(宇都宮美術館学芸課長)
先着170名
小杉武久コンサート
「スペーシング」
8月8日14:00〜
先着170名
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