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ハイレグ・ジーザス公演 「Fuck You Very Much!」
構成・演出:河原雅彦 出演:山田伊久磨 中坪由起子 政岡泰志 他
会場:武蔵野芸能劇場(三鷹)
日時:1999年5月27日〜31日
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なんてバランスの悪い劇団だろうと思う。ものすごいパワー、かなり良いセンス、優れた演技力...と同時にあまりのお下劣さと「もういい!」と言いたくなるクドさがある。自作のヘビメタ・ロックなんて相当かっこいいし、独特の笑いのセンスもなかなかなのに、裸や人糞ネタは蛇足じゃないのかと思ってしまう。でもそれが好きっていう人たちもいるんだろうね。
かなりゲンナリして出てきたわりに、その後数日間セリフを思い出して笑っていた私って実は結構ファン?
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IMPACT3 '99
会場:ギャルリー・ユマニテ(銀座)
会期:1999年7月1日〜17日
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眞田岳彦
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市川美幸、眞田岳彦、林田直子の3人によるグループ展。市川の幻惑するような写真、林田のぺったりとしたペインティングが不思議な雰囲気をかもし出している。しかしとりわけ「インパクト」の強かったのは眞田のフェルトによる作品だった。茶色の羊の原毛を漉いて作りあげたというフェルトが壁一枚を覆い尽くし、洋服の袖状の筒が3ヶ所突き出て垂れ下がっている。それは温かさより荒々しさと凄みを感じさせる風景だ。筒の部分が見えない空間を予見させて好奇心とともに不安感が呼び起こされる。前方の床にやはりフェルトでできた丸っこいオブジェたちが転がっている。こちらはスムーズな毛並みを触ったり「抱いたり」するうちに、目で見たときには把握できなかったニュアンスが伝わってきて何とも愛おしくなってくる。単なるオブジェではなく「生き物」としての存在感が宿っている。
しかしこれらがフェルトのみをこねて固めて作ったものだと聞いて驚いた。支持体を包んだ縫いぐるみではなく、フェルトでできた「彫刻」なのである。服飾デザインを手がけ、さらにリチャード・ディーコンに師事して彫刻を学んだという眞田ならではの素材に対するユニークな解釈がうかがえる。そこから生まれてくるのは決してふわふわしたものではなく、皮膚感覚に直接訴える生々しさと量感をもった世界だ。
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中村哲也:レプリカ・カスタム
会場:ギャラリー小柳(銀座)
会期:1999年6月29日〜7月19日
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昨年「発表」されたド派手なジェット機「レプリカ」の第2弾として作られた「レプリカ・カスタム」はスポーツカーもどきの車である。前回同様、工学は無視して「いかにも速そう」にデザインされたこの乗り物は、実際めちゃめちゃ速そうでかっこいい。が、気になるのはその色。一周して見てみると、ある時は紫、次の瞬間には緑と変化するメタリック系の玉虫色なのだ。なんといやらしく悪趣味なんだろう。「ヤンキー」くさい安っぽい高級感。
昔から漁師の羽織や火消しのはっぴなど、粋を凝らすあまり悪趣味ぎりぎりのところまで装飾が進んでしまうものがある。中村の表現する「見栄」にはそんな伝統が潜んでいるようだ。
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安藤健浩「もとのオブジェ」
会場:ギャラリール・デコ(渋谷)
会期:1999年7月13日〜7月24日
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企業やテレビ番組のディスプレイなどの仕事をしている立体造形作家、安藤健浩の作品を集めた展覧会。資生堂のウインドウ・ディスプレイに使われたオブジェを中心に、大小様々な形をした作品が展示された。丸みのある木のフォルムと螺旋系のスチールが組み合わされるなど、安藤の作品は肉と骨の関係を思わせる有機的な構造をもつものが多い。一見未完成のような、彼独特の「余白」が見る人のイマジネーションを遊ばせる。優しさと凛とした強さ、ユーモアが同居したオブジェたちは「形」のもつ面白さを無限に見せてくれる。
企業との共同作業が多い安藤だが、ある条件の中で自分のアイデアを最大限に生かしながらクライアントの望みに答えていくというチャレンジを楽しんでいるようだ。制限のある空間で作品をどう作るかという問題は「アーティスト」でも「デザイナー」でも同じだと語る作家の言葉に清々しさを感じた。
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ふしぎな美術
会場:群馬県立近代美術館
会期:1999年7月24日〜9 月5日
問い合わせ:027-346-5560
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「ふしぎ」をテーマに大人も子供も楽しめる構成で見せる展覧会。面白さって大人、子供関係ないものね。人影がくるりんと輪になってしまう立石大河亞の「輪のミステリー」、いいですねー。
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手と目の冒険広場:色と形のカレイドスコープ
会場:目黒区美術館
会期:1999年7月31日〜9月19日
問い合わせ:03-3714-1201
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同美術館で収集している美術館教育教材と造形性に富んだ各国の玩具によるトイ・コレクションを見せながら、色と形の面白さを探る。この美術館の魅力の一つはワークショップの質の高さである。今回も様々なプログラムが用意されている。
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