尾上由希子 studio SHOKUDO

裸で街を歩けといわれたら何か心もとない気持ちになるのは、天然自然の肉体で魂までも全て語ることができないからだ。毎日着ている衣服や装身具は自己を映す鏡であり、また他者とコミュニケーションをとる上で、このドレスコードは便利な身上調査書とみられる。もし地球上に自分一人だけだったら、好きなように着飾ったらよい。

では二人になったら?

Strong Body Type C
Strong Body Type C
1996
プラスチック、金属にクロームメッキ、塗料
部分

Strong Body Type C

Strong Body Type C
1996
プラスチック、金属にクロームメッキ、塗料
180 x 60 x 60 cm

人は二人よれば他方を支配したがるもので、自分をどう見せたいか、見せたくないかといった自己統一したイメージへ、他者の視線を強制的に操作し、さまざまな力関係に決着をつけるのである。
衣装はもはや脱ぐことのできないものとなった。

魂を雌型として形成された金属製の衣装は肉体が滅びた後も残ることだろう。


My outer skin
1995
アルミニウム鋳造
140 x 60 x 60 cm each
(写真右:部分)
My outer skin My outer skin

Strong Body Type B Strong Body Type B
1994
アルミにクロームメッキ
Strong Body Type A
1994
ゴム、プラスチック、銅に銀メッキ
会場風景
Strong Body Type A

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