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The Best of 1997/1998
1997年のアートシーン/1998年のアートシーン

金澤 毅 成安造形大学教授
1997年のアートシーン

1――評価した展覧会/イベント/作品など
ヴェネツィア・ビエンナーレ――《未来・現在・過去展》6/13〜11/9 イタリア、ヴェネツィア

今世紀を締めくくるにふさわしい現在美術界のスターの力強い作品群は圧倒的な迫力を持っていた。情報と政治にゆれる現代美術界にあって、それらは個に徹したゆるぎない姿勢を見せていた。

2――活動が印象に残った人物
ジェームス・タレル(造形作家・アメリカ人)

光を物質化して表現の対象とする画期的なアイディアを持った作家で、その壮大なスケールと宇宙観は新しい芸術の可能性を開いた。

3――記憶に残った動向/トピックスなど
第三世界で盛んになりだしたアート・イベント

光州、ハイチ、ヨハネスブルクなどで開催され注目を集めだした大型国際芸術ビエンナーレは、東京国際アート・フェスティバル(TIAF)などとともに、これまでの欧米主導型の国際美術界に大きな変化をもたらすであろう。

1998年のアートシーン

1――期待する展覧会/プロジェクト/作品など
アジア諸国との美術交流事業

数年前から始まった我が国の文化芸術状況の見直し作業は今後も続き、アジア・太平洋地域との芸術交流は一層活発になっていくものと思われる。

2――活躍が期待される人物
ボーダーレス・アートへのチャレンジャーたち

ジャンルを越えたクロスオーバーが益々盛んになっていくように思われる。映像+パフォーマンス、写真+ワークショップ、建築と写真などなど。

3――1998年はどのような変化があると思いますか
メディア・アートの発展、美術館をとび出したアートの伸展

コンピューターを駆使したメディア・アートやデジタル表現がこれからも一層発展することが予想される。一方では、メセナに支えられた市民活動や企業レベル、或いは地方自治体主導の芸術活動が盛り上がるであろう。


nmp.j 1997年7月24日号
ヴェネツィア・ビエンナーレ
●名古屋 覚


作品ガイド
ヴェネツィア・ビエンナーレ
●村田 真×名古屋 覚


タレル01
ジェームズ・タレル「ソフト・セル」
写真:埼玉県立近代美術館

nmp.j 1997年9月18日号
97光州ビエンナーレ
●村田 真

光州
光州ビエンナーレ会場





nmp.j 1997年10月16日号
アルス・エレクトロニカ 97レポート
フレッシュファクター―情報身体機械
●有馬純寿



メセナ日記
●熊倉純子
nmp.j 1997年7月24日号
nmp.j 1997年9月4日号
nmp.j 1997年10月2日号
nmp.j 1997年11月13日号
nmp.j 1997年12月11日号






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