DNP Museum Information Japan - artscape
Museum Information Japan
Exhibition Information Japan
Recommendations
Exhibition Reviews
HOME
アフリカ諸国の博物館の理念と教育活動(2)
―女性教育における博物館の役割―

 
アフリカ社会では、女性が学校教育を受けるのは、当初から困難だった。学校教育が導入されても、両親は自分の娘を学校に通わせることを躊躇した。女の子は畑や家庭で働いてきたからだ。女の子はまた、早く結婚して両親の元を離れてしまうので、居候ともみなされていた。1960年代は、ガーナでは、15才の少女の1/3しか学校へ通っていなかったのに対し、15才の少年の半数が学校に通っていた。他のアフリカ諸国では、状況は一層劣悪だった。
 他方、植民地以前から植民地の市場経済への移行に伴ない、アフリカにおける性差関係も一変した。植民地化される前の時代には、女性は農業で重要な役割を担い、社会的にも認められていたが、植民地時代には女性が評価されることはなかった。
 女性は常に文化的タブーに大きく影響されてきたが、父権社会では特に、女性が健全な自立意識を発達させる余地はほとんどない。女性は、誰かの母親であり、妻であり、娘であるに過ぎない。こうした考えは、博物館の展示にも表われている。例えば、ジンバブエのバラワヨにある歴史博物館のメインホールには、二人の偉大な酋長にはさまれた老夫人の絵が展示されている。しかし、彼女の没年のみが記され、生前何をしたという記述は一切ない。
 女性はこれまで、民族の文化構築や社会的アイデンティティの発展に、大きな役割を果たしてきたが、それはさまざまな方法、例えば労働――陶芸、籠制作、織物――で実現してきた。儀式のためにのみ作られる物がある一方、女性はこれらを家庭で使用するために作ってきたのである。
 アフリカの博物館では近年、こうした「女性の社会的貢献の発展」とともに、「田舎の女性vs.労働する女性」、「キリスト教への女性の対応」、「女性を取り巻く環境」などの問題を扱うことで、女性の教育にも取り組み始めている。

[佐藤厚子]



ArtShopArchivesArt LinksArt Words
prev up next
E-mail: nmp@icc.dnp.co.jp
DAI NIPPON PRINTING Co., Ltd. 2002
アートスケープ/artscape は、大日本印刷株式会社の登録商標です。