国際美術評論家連盟(AICA)の日本支部。現会長は本間正義(1999年5月現在)。東京の国立近代美術館内に事務局を置き、例年役員人事や新規入会者の承認を主目的とした総会を開催。現在の会員数は約170名。設立当初は美術批評家のギルド的な色彩が強かったが、年々美術館館長・学芸員や大学教員の占有率が高くなり、現在では過半数を遙かに超える。他国のAICA支部同様、日本の連盟もまた出版や展覧会等の事業を行なっていない親睦団体であり、一層の活動充実を求める声が内部の会員からも上がっている。1998年には長年の懸案であった
AICA総会の日本招聘を実現し、美術界にその存在をアピールした。さらに社会的な活動を積み重ねていけるかどうかが、今後の課題だろう。なお、『美術手帖』が毎年刊行している別冊の年鑑には、同連盟の会員名簿が記載されている。
(暮沢剛巳)
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