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「反イリュージョン――手続き/材料」展
Anti Illusion: procedures/materials


1969年ホイットニー美術館で開催。キュレーターはマーシャ・タッカー。出品作家はいわゆるプロセス・アートの作家たちを中心とするメンバーで、ロバート・モリス、リチャード・セラ、エヴァ・ヘス、ブルース・ナウマン、ジョエル・シャピロ、リチャード・タトル、カール・アンドレ、ロバート・ライマンなどのほか、スティーヴ・ライヒやフィリップ・グラスといった音楽家たち、あるいはマイケル・スノウのような映画作家も含まれていた。タッカーの展覧会コンセプトは明快で、展覧会タイトルにそのまま表われている。イリュージョンに反対すること。これはイコール「現実=リアル」の追求である。タッカーによればこうした「リアル」志向は、グリーンバーグによる絵画の定義が、その物質的な性質を基盤にした経験的・還元的な分析によるものだったことに始まる。けれどこのグリーンバーグの立場は、行為(あるいはその時間性)や物質性そのものを強調する作品によって、足下から崩されることになる。このときその作品は、「あらゆる意味で現実主義的=リアリスティックだ。なぜなら、それは記述的、詩的、心理的な指示対象によりかかることがないからだ」(タッカー、展覧会カタログから)。こうした執拗な「リアル」志向という点で、この展覧会は、前年に開かれた「現実の芸術――アメリカ1948―68」展と合わせて考えてみなければならない。

(林卓行)

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