1970年代に生まれた用語で、デザインと制作を統合して手掛けるクリエイターたちをいう。この考え方はアーツ・アンド・クラフツに由来し、とくに家具の分野で顕著であるが、たんにデザイン画を起こすだけでなく自分でつくる、つまり本来の意味での職人であろうとする態度の表明が求められた。1970年代、80年代におけるアメリカ、イギリスの工芸復興の動きと並行するものであるが、ファッション(とくに
80年代におけるマンション・メーカーからはじまるデザイナーズ・ブランド)やここ数年顕著な若手プロダクト・デザイナーによるささやかな制作/販売など、工芸的生産のみならず、少量の工業生産をコントロールし、自らブランドをたちあげていくクリエイターにもこの語は適用されることができる。
(紫牟田伸子)
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