貴金属で有名なカルティエが1984年、パリ郊外のジュイ・オン・ジョセに、企業メセナ活動として設立した現代美術を扱う財団。初代ディレクターはマリ=クロード・ボー。「われらの80年代」展(1989)など有名な展覧会を行なう一方で、アーティスト・イン・レジデンスにも重点を置いた活動を行なった。1994年、パリのモンパルナスにフランス人建築家ジャン・ヌーヴェルの設計により、ガラス板4枚が並ぶ構成の展示施設をつくり、移転した。現在のディレクターはエルベ・シャンデス。1998−99年には「三宅一生」展が開かれ、日本でも話題となった。メルセデス・ベンツなどと並んで、現代美術の企業メセナの代表であり、メセナ活動を批判するドイツ人アーティスト、ハンス・ハーケの作品のモティーフにも用いられた。
(鷲田めるろ)
関連URL
●カルティエ現代美術財団 http://www.fondation.cartier.fr
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