1990−91年にMoMAのK・ヴァルネドーとA・ゴプニックが企画・開催し、91年シカゴのアート・インスティテュートとロサンゼルス現代美術館を巡回。言葉(キュビスム、構成主義、K・シュヴィッタース等/以下各項目の主なアーティスト)、グラフィティ(C・トゥオンブリー、A・タピエス、M・デュシャン)、カリカチュア(J・デュビュッフェ、P・ピカソ、C・ブランクーシ)、漫画(J・ミロ、R・リキテンシュタイン、P・ガストン)、広告(M・デュシャン、J・ジョーンズ、C・オルデンバーグ)といった項目を掲げて、古代(カリカチュア・グラフィティ)から近現代(マスメディアと商業広告)にわたる都市的大衆文化のなかに表われたさまざまな文字・図像イメージと、近代美術における表現との形式的な類縁性を取り上げて比較し、芸術家が同時代性の表現、ないしその試行として身の回りのイメージを取り込み、そうした作品が発表されることで鑑賞者(社会)の芸術概念が変容してきたという循環の図式を提示した。また、マスメディア的状況そのものを提示するという、形式だけでなく内容へと変容した70年代以降の大衆文化的表現の例としてJ・クーンズ、J・ホルツァー、C・シャーマンらの作品を検討している。なお、本展での大衆文化(ポピュラー・カルチャー)はあくまで視覚的伝達表現に留まり、ジャズや映画といった文化現象は考察の対象とはなっていない。
参考文献 :High & Low: Modern Art and Popular Culture(Exh.Cat.), The
Museum of Modern Art, New York, 1990.
(三本松倫代)
関連URL
●C・トゥオンブリー http://www.dnp.co.jp/museum/nmp/nmp_j/people/c-twombly.html
●M・デュシャン http://www.dnp.co.jp/museum/nmp/nmp_j/people/m-duchamp.html
●J・デュビュッフェ http://www.dnp.co.jp/museum/nmp/nmp_j/people/j-dubuffet.html
●P・ピカソ http://www.dnp.co.jp/museum/nmp/nmp_j/people/p-picasso.html
●C・ブランクーシ http://www.ocaiw.com/bracusi.htm
●R・リキテンシュタイン http://www.dnp.co.jp/museum/nmp/nmp_j/people/r-lichtenstein.html
●J・ジョーンズ http://www.dnp.co.jp/museum/nmp/nmp_j/people/j-johns.html
●C・オルデンバーグ http://www.dnp.co.jp/museum/nmp/nmp_j/people/c-oldenburg.html
●J・クーンズ http://www.dnp.co.jp/museum/nmp/nmp_j/people/j-koons.html
●J・ホルツァー http://www.dnp.co.jp/museum/nmp/nmp_j/people/j-holzer.html
●C・シャーマン http://www.dnp.co.jp/museum/nmp/nmp_j/people/c-sherman.html
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