特にアメリカにおいて、デザイン、写真、建築、美術などジャンルを超えて、機械を明るい未来の象徴として称揚した、第一次世界大戦と第二次世界大戦の間の時代を指す。工業デザイナーの第一世代と呼ばれるレイモンド・ローウィーやノーマン・ベル・ゲッデスによる流線型などのデザイン、フォートペック・ダムの写真が『ライフ』誌創刊号(1936)表紙を飾ったマーガレット・バーク・ホワイト、工場をひとつのモデルとし、ガラスや規格化された鉄骨などの工業製品を積極的に用いたインターナショナル・スタイルの建築、巨大な機械を精緻な筆致で描いたチャールズ・シーラーの絵画などがその代表とされる。1939年のニューヨーク万博で頂点を迎えた。1986年、ブルックリン美術館で大規模な回顧展「アメリカの機械時代 1918−1941」が開かれた。
(鷲田めるろ)
参考文献
●リチャード・ガイ・ウィルソン『アメリカの機械時代 1918−1941』(永田喬訳、鹿島出版会、
1988)
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