第二次大戦直後の1940年代後半から50年代にかけて、ニューヨークを拠点として活動したJ・ポロック、W・デ・クーニング、B・ニューマンら、一群の抽象表現主義作家たちの総称。命名者は自らもその一員であったR・マザウェルで、60年代半ば頃には、この新傾向の絵画が、この新大陸のメガロポリスと不可分の関係にあるとの解釈が支配的になった。そもそもはモダニズムやアヴァンギャルドの超克を目指した動向だが、いわゆる「リージョナリズム」の観点からは、「エコール・ド・パリ」との対比で語られることが多く、それは必然的にT・ヘスの「二都物語」などに典型的な美術の中心地の移動という紋切り型へとつながっていく。代表的な文献としては、97年に日本にも巡回した「ニューヨーク・スクール」の回顧展を組織したD・アシュトンの『ニューヨーク・スクール』(1972、未邦訳)がある。
(暮沢剛巳)
関連URL
●ポロック http://www.dnp.co.jp/museum/nmp/nmp_j/people/j-pollock.html
●デ・クーニング http://www.artchive.com/artchive/D/de_kooning.html
●ニューマン http://www.artcyclopedia.com/artists/newman_barnett.html
●マザウェル http://www.albrightknox.org/ArtStart/Motherwell.htm
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