ブラジル、サンパウロで1951年より開催されている国際美術展覧会。隔年制であり、ヴェネツィア・ビエンナーレ開催と重複しない年に、サンパウロ近代美術館を中心とした会場で行なわれる。基本的には国ごとのコミッショナー制を採り、そのコミッショナーがアーティストの人選を決定する。日本の場合、国際交流基金から委嘱を受けた委員会がコミッショナーを決定、過去に三木多聞、東野芳明、酒井忠康らがその任を果たしている。ブラジルは日系人が多いためか、日本人アーティストが注目されることも多く、特に80年代まで、多くの日本人アーティスト(斎藤義重、松沢宥、川俣正等)が、このビエンナーレをきっかけに世界的に知られることとなった。近年ではドクメンタ等に押されてこのビエンナーレの影は薄く、どうにか個性を押し出そうと主催者(サンパウロ・ビエンナーレ財団)は苦慮しているようである。
(苅谷洋介)
関連URL
●サンパウロ・ビエンナーレ http://www.uol.com.br/23bienal/pbienal.htm
●ドクメンタ http://www.dialnsa.edu/iat97/docart.html
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