色の一特性。色の彩度や純度が識別される。「強度(intensity)」、あるいは「色度(chroma)」と呼ばれることもある。同じ色相、同じ明度であっても彩度が高ければより鮮明になり、反対に低ければ不鮮明となる。この彩度の高いか低いかは顔料の純度と量によって決まる。それぞれの色は明度の度合いによって彩度の最高点が異なる。色相が黄色の場合には明度が最高のとき彩度が最高になり、反対に色相が紫色では明度が最低のとき、彩度が最高になる。レッドオレンジ、ブルーグリーンでは明度が中間のとき彩度が最高となる。これがうまく利用されているのはターナーや印象派の画家たちの作品である。これらの絵画では、例えば紫を影の部分に使用することで強いインパクトを与えている。
(山口美果)
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