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マイケル・チョワナサイ ビデオ作品上映+パフォーマンス |
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3/16 fujikwa
gallery/next[大阪] |
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作家自ら主演するIron
Pussyは鉄のように強い人。タイの風俗をコミカルなタッチで 描いたコメディ映像作品。作家はマイケルという名前から想像がつくようにハンサムな男性だが、濃い化粧の女装がとてもよく似合う。上映の後、パフォーマンスがあるというので、セクシーな衣装で現われるものと思っていたら、豈図らんや黒いTシャツにぴったりしたパンツで登場。彼が大阪に着いてから1週間の間に感じたことを短いセンテンスにし、来場者に端から順に耳打ちさせてゆくというパフォーマンスだった。「日本の人は小さなことに気配りする人たち、タイではとても大雑把なので、その大きな違いに驚きました。ここで感じたことをパフォーマンスにしました」というのがマイケルのコメント。耳打ちされた格言のようなそれらの言葉はとても知性に満ちていた。
[3月16日(土) 原久子] |
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multiple market メイド・イン・キョート |
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3/5~17 VOICEギャラリー[京都] |
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若手作家たちのマルチプルがショップ仕立ての展示で即売されている。その場で欲しいものをカウンターに持って行ってお持ち帰りできる。あれやこれやと手にとってワーワーキャーキャーと騒いでいたOL風なお姉さん2人組は何も買わずに帰っていった。私はといえば、臨時収入が封筒に入ったままバッグにあったのをいいことに、かなり悩んだ末にアーティストグループCHICK
DISC+マル日商事のアーティストブックとTシャツを買ってしまう(金3万円+消費税也、割引きなし)。画廊の加藤さんから「えっ、ホンマに買わはるんですか?!」と言われた。その後、メンバーの中司君と出会った時に、ニンマリ笑いながら「ありがとうございます」と言われ、伊藤君からは「あのTシャツ着てや」と言われた。かなりイカしたTシャツだが、着るのが内心もったいないと思っている私の心理をついたような言葉に一瞬ドキっとしながら「着るで」と勢いよく答えた。
[3月16日(土) 原久子] |
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GEISAI-GP |
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3/16~17 東京タワーアミューズメントホール |
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春の陽気に誘われてか、村上隆の人気か、それとも公募展なので出品者とその親族と友人たちか、とにかく2日間で3500人以上の入場者だったという。小山登美夫ギャラリーやミヅマアートギャラリーという人気アーティストを扱う画廊のブースと、作家が個人で購入した作品展示ブースが同列に並んでいる。といっても当たり前のことだが、同じようには見えない。出展者は圧倒的に20代がメイン。しかし、40代や高校生も混じっている。映像は見せる環境や機材を整えにくいということもあっただろうが、意外にも写真作品の出展が少なかったのは、写真には他に個人がアピールしてゆける場があるからだろうか。個人的には椹木・村上賞をとっていた松本丈樹のルールのないゲームのオブジェと、そのゲームを挟んで座る松本君本人と着物姿のその友人の「対局」パフォーマンス(?)が気に入った。ちなみに松本君は大学で中国史を学び、水墨画を習いはじめたところからアートの世界に目覚めたらしい。
[3月17日(日) 原久子]
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佐藤尉隆porous |
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3/19~24 SHO
ART青山 |
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宮本知保の耳の写真を買った直後、来場者の耳の写真を撮るという案内状をもらったので、これもなにかの縁かと思いさっそく予約し、一番乗りで駆けつける。佐藤は旧姓・中野渡。そう、あの逆走するバイクの作家だ。いまは音と写真をメディアに、耳も含めた洞窟に関心が向いているらしい。耳たぶのかたちはひとりひとり違う。眼球に比べればその個人差ははなはだしい。かたちが違えば音の聞こえ方も違ってくるはず。だとしたら、自分の聞いている音と他人の聞いている音はひょっとしたらまったく違うものかもしれない…。そんな会話を楽しみながらの撮影。ポラロイド写真1枚と引き換えに、耳の肖像権を譲渡する。
[3月19日(火) 村田真] |
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黒川弘毅展 |
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2/22~3/23 ギャラリーGAN |
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ここ20年ほどの「スパルトイシリーズ」を公開。「スパルトイ」とは、ギリシャ神話で竜の歯を大地に播いて土中から現われた戦士たちのことで、「播かれた者たち」を意味し、「スペルマ」と同根の語だそうだ。黒川の「スパルトイシリーズ」も、溶けたブロンズを土に播いて土中で固まったものをグラインダーで削った彫刻。黒川はこのシリーズをもう20年も続けている。表面が黒ずんでいるか輝いているか以外に、時の経過を物語る作品上の変化は見られない。てーしたもんだ。
[3月19日(火) 村田真] |
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第3回「美術家助成プログラム」小林聡子展 |
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3/12~30 セゾンアートプログラム |
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ボールペンやマーカーでただひたすら点々を打っていった平面がいい。ヤン・ファーブルや坂上チユキを思い出すが、なぜみんな色が青なんだろう。一考に値するかもしれない。それに比べて、数千本の針をグリッド状に床に刺したインスタレーションはいかにも中途半端な印象だ。
[3月19日(火) 村田真] |
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