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2014年02月01日号のバックナンバー

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フォーカス

考えるコピー・マシーン 夏星「四年」展

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[2014年02月01日号(多田麻美)]

 現代社会では、模倣し、反復する行為はいたる所で数限りなく行なわれている。工場は同じ製品を大量生産し、車や電車は同じ区間を繰り返し往復している。人々もそれらに受動的に巻き込まれるだけでなく、しばしば自ら進んで、模倣や反復を行なっている。だが、自分がいっそのこと社会のコピー機かスキャナーになってしまい、物事の上っ面だけを毎日コピーせねばならないとしたら、どんな気分だろうか?
 昨年の10月から12月にかけて北京で開かれた夏星の個展、「四年 夏星2009年から2012年まで」は、そんな不気味な想像を誘う展覧会だった。

キュレーターズノート

北海道の美術家レポート③國松明日香

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[2014年02月01日号(岩﨑直人)]

 北海道にしっかと根を下ろして活動するアーティストは数多い。そのなかでキラッと光彩放つ実力者もまたあまたいるから、この地は興味深い。本連載では、年齢性別ジャンル等一切問わず、独断で、しかし、おおいに賛同を得られるであろう優れた作家とその作品を取り挙げ、紹介していきたい。

アーティスト イン レジデンス須崎「現代地方譚」

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[2014年02月01日号(川浪千鶴)]

 昨今の「アーティスト・イン・レジデンス」(以下AIR)を大づかみに定義すると、「アーティストを一定期間ある土地に招聘し、その土地に滞在しながら作品制作を行なわせる事業のこと」となる。レジデンス専門施設での定期的な活動はもちろんのこと、全国各地で行なわれている地域おこし事業の一環としても、この言葉は定着した感がある。
 しかし、高知県須崎市初のAIRに参加して、あらためてAIRって何だろうと考えさせられた。そして、その核心に触れる幸福な体験をすることができた。

artscapeレビュー

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