まずはこのブログの概略をまとめます。
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これまでの仕事や交流の中で出会った、アートに関わる活動をされている方々への断続的なインタビューにより構成する。
テーマは、自身の活動がいかに社会とつながっているのか、またはアートを社会化することの使命と今後の可能性について。
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さてさて。
3ヶ月間このブログを担当する加藤賢策です。普段は東京ピストルのアートディレクター/デザイナーという肩書きで書籍や雑誌、広告、WEBサイト、iphone用のアプリなど広範囲にわたる媒体をデザインしています。
特に最近はデザイナーとして美術館の展覧会グラフィックの仕事を任される機会が増え、作家やキュレーターといった人たちとの交流も多くなってきました。
このブログで取り上げるのはそんな美術の周辺で活動する人たちです。デザインという自分の活動も含めて、アートを「社会化」することに携わる人たちがどのような社会を想定しているのか、またそこにどんな可能性があるのか…などなど簡単なインタビューを通して探っていきたいと思います。
ぼくが仕事で美術館と関わる場合、キュレーターとのやり取りがメインです。デザイナーとして受注という立場に甘んじながら、新しいキュレーターとの偶然の出会いも楽しみの一つになっています。彼らは同じ職能を持ちつつも当然ながらキャラクターは様々で、それぞれ全く異なるポジションに自分を置いて活動しているように思います。せっかくなのでこの機会を利用して、プロジェクトの最中には聞けなかったような抽象的な質問も彼らにぶつけてみたい。
また、同業者や、デザインを考える上でのヒントになるようなことを実践している人にも声をかけたいです。最近は美術館から求められているデザイナーとしての役割をこなしながら、案件ごとの反復を経て仕事の効率は上がっていったものの、その枠を超えてデザイナーが何か関わることができないものか、という考えもぼんやり浮かんできているところです。
冒頭で「自身の活動がいかに社会とつながっているのか」なんて書きましたが、いきなり大きな話で恐縮です。もちろんそのデカい質問に即答できる人もいるとは思いますが、どちらかというと明確に言語化できるものよりも、彼らの実践的な活動や無意識的な言動を通して、その人がイメージしているアートを取り巻く複数の「社会」みたいなものが少しでも浮き上がってくれば大成功くらいのつもりで臨みます。そういえばぼくは美術館がどうやって成り立っているのかさえ知りません。このブログはそんな素朴な場所からのスタートです。
まずは手始めに11月に開催されるぼくが関わった展覧会の仕事が3本ありますので、その担当キュレーターと打ち上げがてら話ができればと思っています。3ヶ月間よろしくお願いします!
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ピンバック by Tweets that mention はじめに « artscape blog -- Topsy.com — 2010年11月29日 @ 23:06