私たちが企画している展示には、「20 Projects 10 Interviews – Exhibition of Portuguese Contemporary Architecture」というタイトルが付いています。副題の「ポルトガル現代建築展」という部分を見れば、この展示の対象が何であるかは明白ですが、主題の「20 Projects 10 Interviews」という部分に私たちのコンセプトがあります。今回は、この展示の概要について簡単に紹介しておきたいと思います。
ポルトガルの建築と言えば、これまでポルトの建築家シザ・ヴィエイラの作品を中心に日本でも紹介されてきたという経緯があります。私たちがこの展示を企画する動機となったのは、ポルトガルの建築を幅広く日本に紹介したい、という非常にシンプルな思いからでしたが、当然ながら、ポルトガルの建築をどのような方法で紹介するのが良いのか、ということについて私たちは考えを巡らせ、議論してきました。その過程で、前回も少し触れましたが、「建築のコンテクスト」と「建築展というメディア」について私たちは考える必要があるということに気が付きました。 この2つのテーマについては、このブログ内でさらに私たちの考えを述べて行きたいと思いますが、これに対する私たちの回答が、「20 Projects 10 Interviews」というタイトルに反映されています。
この展示では、ポルトガル国内において過去5年間に竣工した10人のポルトガル人建築家による20の建築プロジェクトを紹介します。様々な政治的、経済的、地形的背景を持つポルトガル現代建築の20のプロジェクトを選びます。実際に建物に足を運び、建築家へインタビューすることで、建築作品のみならず、その設計プロセスや同国の社会状況を浮かび上がらせることを試みます。これはポルトガル建築の現在を調査するフィールドワークであるとともに、「建築」というフレームを通してポルトガル社会を照射する試みです。
展覧会は、2011年前半に東京において行うことを予定しています。その準備段階として、2010年を通してポルトガルの建築、建築家をめぐるフィールドワークを行い、その様子を随時Webで紹介していく予定です。
Nesta exposição, vamos apresentar 10 arquitectos e 20 projectos, construídos nos últimos cinco anos em Portugal. Ao selecionarmos projectos recentes e localizados em diferentes contextos geográficos, económicos e sociais, procuramos demonstrar como os métodos de trabalho, desde o conceito, materialização e construção, reflectem a realidade contemporânea portuguesa.
A exposição está dividida em duas fases distintas. A primeira envolve a nossa investigação relativamente aos arquitectos e selecção dos projectos, a visita aos projectos e a realização das entrevistas. O resumo desta fase será publicado periodicamente no site. A segunda envolve a apresentação das entrevistas e selecção dos projectos, através da realização de uma exposição em Tóquio, no Japão.
次回は、「建築のコンテクスト」について書いてみたいと思います。