2021年03月01日号
次回3月15日更新予定

アートフラッシュニュース

KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2021 SPRING 小原真史 イッツ・ア・スモールワールド: 帝国の祭典と人間の展示、トークイベント

最終更新日:2021年02月10日

見られる身体の歴史

19 世紀末から20 世紀初頭の欧米では、博覧会が隆盛期を迎え、人々がモノの展示を通じて新たな世界認識を得る空間が作り出されていた。初期の万博は、産業製品の先進性にしのぎを削る「産業の祭典」という側面が強かったが、やがて植民地拡大にまい進する帝国主義国がその国威をアピールするショーケースのような空間になっていく。日本でも1903 年の第五回内国勧業博覧会で当時の植民地だった台湾のパビリオンが建設され、そのほかにも余興施設として「内地」周辺の「異民族」を展示する「学術人類館」と呼ばれる施設も登場した。

インディペンデント・キュレーターの小原真史が企画した本展では、第四回内国勧業博覧会跡地の岡崎エリアに位置する京都伝統産業ミュージアムを舞台に、日本における博覧会初の人間の展示施設となった「学術人類館」にまつわる新発見写真や世界各国で行われた同様の資料約1000 点などにより、この時代の人々が植民地や異文化をどうイメージしていたか、またその欲望の所在を探る。

舞台芸術祭の一環として開催される本展は、観客とパフォーマーとの「見る/ 見られる」という関係性や、西洋の他者として位置付けられてきた身体の歴史をたどるという意味で、大きな意義をもつだろう。2025 年大阪万博を控えた関西において、博覧会が幻視させてきた明るい未来像の陰の部分にスポットライトを当てることで、グローバリズムの綻びや人種差別の問題、国家イベントの意味を考えてみよう。

ウェブサイトより)

写真:「ジャワ村」(パリ万国博覧会)1889年、個人蔵

関連イヴェント

小原真史トークプログラムシリーズ③ トークイベント「博覧会・博物館と人間の展示」
スピーカー:吉田憲司(国立民族学博物館館長)、 小原真史(本展キュレーター)
日時:2021年2月28日(日)14:00-16:00
参加費:無料(事前申込不要)
オンライン配信(配信リンク先は前日にお知らせ)

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プレビュー:KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2021 SPRING|高嶋慈:artscapeレビュー(2021年01月15日号)

人類学写真|小原真史:Artwords

展覧会概要

会場
京都伝統産業ミュージアム企画展示室
(京都市左京区岡崎成勝寺町9-1)
会期
2021年2月6日(土)〜2月28日(日)
入場料
一般=500円
ユース・学生=300円
高校生以下=無料
*チケットは当日会場でご購入ください。オンラインからは購入できません
*KYOTO EXPERIMENT 2021のShowsプログラムのチケットの提示で無料
*京都市京セラ美術館、京都国立近代美術館、細見美術館の当日のチケット半券の提示で100円引き
休館日
2/15
開館時間
9:00-17:00(入館は閉館30分前まで)
問い合わせ先
KYOTO EXPERIMENT事務局
Tel:075-213-5839/Fax:075-213-5849
主催
KYOTO EXPERIMENT
共催
京都伝統産業ミュージアム
ウェブサイト
https://kyoto-ex.jp/shows/2021s-masashi-kohara/


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