ブルックリン美術館Brooklyn Museum
1895年に設立されたブルックリン美術館は、150万点という所蔵作品数ではニューヨークの美術館のなかでメトロポリタン美術館に次ぐ規模を誇ります。ブルックリン植物園に隣接する美術館の建物は、大々的なリニューアル工事の後もボザール様式を残し、ブルックリンらしいレンガ造りの地域建築物としても見ごたえがあります。エジプト美術をはじめ、コロニアル・アート、アフリカ美術、日本の伝統版画、現代アートまで幅広い作品を収蔵。女性解放運動家でアーティストのジュディ・シカゴの大規模なインスタレーションや近年の「フェミニズム」展をはじめ、公共の美術館としては挑戦的で社会的なメッセージの強い展覧会の企画でも注目を集めています。
(cc) PaladinHero
- フランシス・ガイ《ブルックリンの冬景色》(1819-1820)
- エトワード・ヒックス《平和な王国》(1833–1834)
- ジョン・シンガー・サージェント《妻をスケッチするポール・ヘリー》(1889)
- ギルバート・スチュアート《ジョージ・ワシントン》(1796)
- エドガー・ドガ《男の肖像》(1866)
- ジョージ・ベンジャミン・ルクス《へスター通り》(1905)
- ウィレム・デ・クーニング《ウーマン》(1953-1954)
- ウィリアム・メリット・チェイス《スタジオ内》(1882)
- ジュディ・シカゴ《ディナー・パーティー》(1974–1979)
- 東洲斎写楽《三世瀬川菊乃丞の田辺文蔵妻おしづ》(1794)
『ウイットネス:1960年代のアートと公民権』(展覧会カタログ)
『モーリス・センダック:画業を讃えて』(展覧会カタログ)
ペルーのスパイラル・イヤリング
紙媒体は美術館のオンラインショップにて購入可能。
- 地域
- 北アメリカ、アメリカ
- 所在地
- 200 Eastern Pkwy, New York, NY
- Tel
- +1 (718)-638-5000
- Fax
- URL
-
http://www.brooklynmuseum.org/
梁瀬薫。ニューヨーク在住美術ジャーナリスト/評論家、国際美術評論家連盟評議員/中村キース・ヘリング美術館顧問。
会期 | 展覧会名・内容 |
---|---|
2021.10.01- 2022.07.10 |
「バゼーラ・カーン:私はアーカイブ」展 ニューヨークを拠点に活動するアーティスト、バゼーラ・カーンは、自らの身体をアーカイブとして利用します。さまざまなマルチメディアのコラージュ技術を使い、現在と歴史の両方で、イスラム教徒とアメリカ人のアイデンティティの交差点にいる人々の生きた経験を視覚化します。本展では、2017年以降に制作された作品との対話を通じて、カーンの身体を探求する11の新しい作品を紹介します。 |
2020.02.14- 2022.07.03 |
「危機下の気候:アメリカ先住民族の環境変化」展 気候変動は南北アメリカの先住民コミュニティに深刻な影響を与えていますが、この問題は、ヨーロッパの植民地主義の遺産に根差した長い歴史を持っています。北アメリカ、中央アメリカ、南アメリカの2800年にわたる長い歴史の中で生まれた60を超える作品と文化を擁するこのインスタレーションは、先住民族の複雑な世界観を強調するとともに、環境破壊の脅威に晒されている彼らの信念、それを実践する方法を探ります。 |
「デザイン:1880年から現在まで」展 改装を終えた新しいギャラリーには、19世紀後半から現在までのデザイナーやメーカーによって制作された家具、陶器、ガラス、金属細工など、30,000を超える作品が展示されます。本展では、これらの作品の中でも特に、装飾芸術というメディア全体における文化の盗用の問題を検討することにより、伝統的なヨーロッパ中心主義の物語にスポットを当てます。 |
2022.03.20