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展覧会レビュー
小吹隆文/福住廉
10/2〜10/4
現代美術の皮膚
10/2〜12/2 国立国際美術館[大阪]
現代美術の皮膚
何やら小難しそうなタイトルの本展だが、実際にはそれこそ肌に突き刺さるような作品が集められた生々しい展覧会だった。出品者は、自身の整形手術をドキュメントするオルラン、身体に文字や詩を書きつけるレスリー・ディル、昆虫でドレスや甲冑を作るヤン・ファーブル、骨格や皮膚をモチーフにした小谷元彦など国内外の11名。高度情報化社会の到来と共に揺れる身体性やセルフアイデンティティといえばSF映画お得意のテーマだが、それが現実問題として取り上げられるあたりに、21世紀初頭の時代性が強く感られた。
[10月2日(火) 小吹隆文]
三瀬夏之介「君主論」
10/1〜14 ニュートロン[京都]
三瀬夏之介「君主論」
今年4月からイタリアのフィレンツェに留学中だった三瀬が、本展と名古屋での2つの展覧会、そして大原美術館のレジデンス・プログラムのため一時帰国した。京都で発表された作品は、彼の地元・奈良、イタリア、岡山で制作された部分が連結された巨大な一品。留学前に作られた部分があるにもかかわらず、以前の作品に比べて明らかに透明感が増し、平明な境地を感じさせるものだった。こう書くと何やら悟りきった印象を持たれるかもしれないが、彼本来のパワフルさ、混沌ぶりはそのままに透明感を獲得しているのだ。進化の過程にある三瀬の現在が垣間見えた、実り多い個展だった。
[10月2日(火) 小吹隆文]
鎌田仁 展
10/2〜14 ギャラリーはねうさぎ[京都]
鎌田仁展
ボッティチェリの『ヴィーナスの誕生』やレンブラント晩年の自画像、ラファエロの肖像画などを木彫で3次元で再現、さらにヴィーナス以外は、木彫作品を元に原画とは異なる角度から肖像を描いた銅版画の小品もセットで付けられていた。2次元から3次元、そして再び2次元へ。その往還の中に独自の批評的センスが感じられた。
[10月2日(火) 小吹隆文]
佐藤有紀展
10/2〜14 海岸通ギャラリー・CASO[大阪]
佐藤有紀展
近年小さな会場での個展が続いていた佐藤だが、今回は広い会場ということもあって大作ばかりを出品。150号の2点組や130号と100号の3点組などが壁一面に1点ずつ展示された。画面にはナイフでなすり付けた絵具の塊が幾つもあるのだが、その部分がまるで光の粒子のような効果を発揮して画面に輝きを与えていた。また筆で塗られた部分とのギャップから独特の奥行き感が作られていたことも付け加えておく。これだけのものを見せてくれるのだから、今後も広い会場で大作を見せてほしい。
[10月4日(木) 小吹隆文]
Index
9/21〜9/23
三俣元──光の午後
酒百宏一──銀座の賜物
都市との対話
ミオ写真奨励賞2007入賞作品展
9/24〜9/29
Yokohama Boogie Under the Influence
イリヤ・カバコフ『世界図鑑』絵本と原画
Monotype展
陳文令 展 メタモルフォーゼ
芸術テロとシャーマニズム
津田直作品集『漕』出版記念イベント「やがて、図は景となる」
10/2〜10/4
現代美術の皮膚
三瀬夏之介「君主論」
鎌田仁 展
佐藤有紀 展
10/5〜10/6
ギュウとチュウ 篠原有司男と榎忠 展
「日本画滅亡論」展
三瀬夏之介 展──日本画復活論
サイクルとリサイクル
天体と宇宙の美学
10/9〜10/21
BIWAKOビエンナーレ2007 ──風土 Genius Loci
山口典子 展 PEPPERMINT MOTHER
安齊重男の“私・写・録”1970-2006
森のなかで
クリストファー・バッファロー 展
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