【東京】金川晋吾写真展「祈り／長崎」

《祈り／長崎、セルフポートレート》
2022年、インクジェットプリント、29.4×36.7cm
©Shingo Kanagawa, courtesy of MEM, Tokyo

ドキュメンタリーとは違うアプローチで、親や血縁者との関係性を写真と言葉によって発表してきた「金川晋吾」の新作写真展が、MEMにて開催されます。

金川は、2014年に洗礼を受けた後、2015年に彫刻家の小田原のどかの依頼をきっかけに長崎を訪れ、撮影を開始。当初は自身の信仰の問題から、長崎のキリスト教文化の表象に主にレンズを向けていましたが、やがて祈りの像としての平和祈念像にも関心を向けるようになります。

本展は、「祈りの長崎」として語られることの多い長崎を、金川自身の身体と信仰を媒介にすることによって、写真で新たに表象しようとする試み。

平和祈念像を中心とした平和公園に関連するもの、現地で頻繁に目にするマリア像やキリスト像、自宅にある祭壇を前にしたカトリック信徒等、キリスト教信仰に関わっている人たちや、関連の建物、場所を撮影した写真や、その合間に撮られた金川自身のポートレイトが展示されています。

＜金川晋吾＞
1981年京都府生まれ。2006年神戸大学発達科学部人間発達科学科卒業。2015年東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。近年の主な展覧会：「長い間」横浜市民ギャラリーあざみ野（2018）、「六本木クロッシング2022展：往来オーライ！」森美術館（2022）など。三木淳賞、さがみはら写真新人奨励賞を受賞。長崎のキリスト教文化や金川自身の信仰などをテーマにした、本展と同名の書籍が2024年に刊行予定。
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