東京国立近代美術館にて、「ハニワと土偶の近代」が開催されています。
出土遺物を美的に愛でる視点はいつから芽生え、一体いつから出土遺物は美術作品のなかに登場するようになったのでしょうか。戦後、岡本太郎やイサム・ノグチによって、それまで考古学の資料として扱われていた出土遺物の美的な価値が「発見」されたというエピソードはもはや伝説化しています。「縄文vs.弥生」というきわめて分かりやすい二項対立の語りは、1950年代半ばに建築・美術にかかわる人々の間でいわゆる「伝統論争」に発展しました。しかし、近代以降、地中から掘り出された遺物に着目した人物は彼ら二人にとどまりません。出土遺物は、美術に限らず、工芸、建築、写真、映画、演劇、文学、伝統芸能、思想、さらにはテレビ番組にいたるまで、幅広い領域で文化現象を巻き起こしてきました。
なぜ、出土遺物は一時期に集中して注目を浴びたのか、その評価はいかに広まったのか、作家たちが遺物の掘りおこしに熱中したのはなぜか——本展は美術を中心に、文化史の舞台に躍り出た「出土モチーフ」の系譜を、明治時代から現代にかけて追いかけつつ、ハニワや土器、土偶に向けられた視線の変遷を探ります。歴史をひもとき、その複雑な機微を知ることで、私たちの足下に積み重なる文化的・社会的な「地層」が浮かびあがってくるでしょう。
(公式サイトより)
関連イベント
■土偶の日/ハニワの日 夜間特別鑑賞会
人数限定の夜間特別鑑賞会。担当研究員によるレクチャー、展覧会公式図録、オリジナルグッズ付きです。
日時|土偶の日= 10(ど)月 9(ぐう)日(水) 18:00~20:00
ハニワの日= 11(ハ)月 20(ニワ)日(水) 18:00~20:00
会場|東京国立近代美術館
定員|各140名
*「ハニワの日 / 土偶の日プレミアムチケット」(各日6,000円)が必要 です。
*詳細はこちらをご覧ください。
■「ハニワシネマ」上映会 +アフタートーク
ハニワをテーマとした映画 「古代の美」、「埴輪の復元」を上映後、 担当研究員によるアフタートークを行ないます。
日時|10/26(土) 14:00~15:30 (13:30開場)
会場|東京国立近代美術館 地下1階講堂
登壇者|花井久穂・成相肇(本展企画者、東京国立近代美術館主任研究員)
定員|140名(先着順)
*詳細はこちらをご覧ください。
■先生のための鑑賞日(ハニワと土偶の近代)
2024年10月4日(金)~6日(日)の3日間、小学校・中学校・高等学校の教職員に限り、本展と、同時開催中の所蔵作品展「MOMATコレクション」を無料でご覧いただけます。
日時|2024/10/4(金)10:00~20:00、2024/10/5(土)10:00~20:00、2024/10/6(日)10:00~17:00
*入館は閉館の30分前まで、どの時間帯でも可
対象|小学校・中学校・高等学校の教員および職員
参加費|無料
*詳細はこちらをご覧ください。
会期:2024/10/01(火)〜2024/12/22(日)
会場:東京国立近代美術館 1F企画展ギャラリー(東京都千代田区北の丸公園3-1)
休館日:月曜日 (ただし10/14、11/4は開館)、 10/15(火)、 11/5(火)
開館時間:10:00〜17:00 *金・土曜日は〜20:00(入場は閉館30分前まで)
主催:東京国立近代美術館、 NHK、 NHKプロモーション、 毎日新聞社
問い合わせ先:TEL:050-5541-8600 (ハローダイヤル)
公式サイト:https://haniwadogu-kindai.jp