大阪のオープンアートラボ「SUCHSIZE(サッチサイズ)」にて、2人のアーティスト、松延総司と上野友幸を紹介する「Common trees」が開催されます。
キャンバスに切り込みを入れるなどの「空間概念シリーズ」で知られている20世紀を代表するアーティストのルーチョ・フォンタナ。本展では、このようなフォンタナの考えに着目し、「日常の切れ目から自然を取り込む空間芸術」の視点から松延と上野を紹介します。
松延の《Direction of Materials》は、木の年輪模様を単純な図案として平面的に抽象化し、紙に印刷、さらに箱状の立方体に組み立てた作品。 また上野の《Forest》シリーズは、土地で収集されたY字の小枝によって作られた作品です。
日常で見過ごされている自然物や自然現象を再構築し、空間を描き出す作品群。彼らはフォンタナの時代に主張されていたような個性の強いアーティスティックな表現を、シンプルに素材を洗練させた―誰にでも再現可能、だからこそ鑑賞者と共有可能な―ものに昇華させ、「空間概念」を軽やかに現代にシンクロさせています。
<松延総司>
1988年熊本県生まれ、2008年京都嵯峨芸術大学短期大学部卒業。2023年ポーラ美術振興財団在外研修員としてフランスにて研修。現在、滋賀県在住。「線」「影」「無意識」「地」など捉えどころのない事物を主題とし、それらがどのように人々に知覚され、存在しているのか、その法則や特性を抽出/再構築するような作品を制作している。近年の主な展覧会に、「not a house」(MBL Architectes、パリ、2024年)、「VOCA展2024 現代美術の展望」(上野の森美術館、東京、2024年)などがある。
<上野友幸>
東京芸術大学大学院を修了後、2009年からベルリンと神戸を拠点に国内外で活動。DAAD(ドイツ学術交流会)奨学生、ポーラ美術振興財団在外研修員としてベルリン芸術大学を修了し、2017年よりクンストラーハウス・ベタニエンにて一年間のレジデンスに参加。2018年にはモスクワ・ビエンナーレ・フォー・ヤングアートに、2023年にはVOCA展に選出され、2024年はギャラリー住吉橋(堺)とGalerie Martin Mertens(ベルリン)で個展を開催している。
関連イベント
松延 総司トークイベント
日時|11/30(土)16:00〜17:30
会場|SUCHSIZE
参加費|入場無料(ドネーション制)*先着15名
会期:2024/10/4(金)〜2024/11/30(土)のうちの金・土曜
会場:SUCHSIZE(大阪府大阪市西成区山王1-6-20)
開館時間:13:00〜18:00
入場料:無料
主催:SUCHSIZE
公式サイト:https://www.suchsize.com/blog/2024/09/25/123344