須藤絢乃《鬼が栖むか蛇が栖むか H.N.》2024年、インクジェットプリント

恵比寿・MEMにて、被写体の変身願望や理想像、写真の中で実現できる自己を追い求め、性別や美的価値観を揺さぶる作品を発表してきた須藤絢乃の新作個展「MISSING」が開催されます。

須藤は写真を始めた当初「自分ではない誰か」への強い憧れをもとに、まるで人形遊びのように衣装や化粧でなりたい姿を撮影した《Metamorphose》シリーズの制作を続けていました。その後20代半ばに大病を患い、ままならない身体を“ヒトガタ”と思う感覚が強くなる中で、駅の片隅に貼られた「尋ね人」のポスターが目に留まります。とある失踪した少女の捜索願の情報が書かれた貼り紙に、駅の中を行き急ぐ人々は目もくれず、十年以上行方のわからない少女が写真の中にひっそりと佇んでいました。貼り紙の写真は”行方不明である”ことを知らせると同時に、少女たちが確かに”生きていた”証でもあります。須藤自身もいつか人知れず消えてしまうのかもしれないという不安や恐怖を抱える中で、他人事ではない彼女たちの存在を強く意識させられました。その一人ひとりが生きていた時の輝きを作品に残そうと、彼女たちに自ら扮したシリーズ《幻影 Gespenster》を2014年に発表します。

《幻影 Gespenster》から10年後に制作された新作は《鬼が栖むか蛇が栖むか》と題され、さまざまな時代で強烈な印象を残した女性たちに須藤が扮するセルフポートレート作品です。

公式サイトより)

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トークイベント
日時|12/20(金)18:30〜
会場MEM
登壇者|椹木野衣、須藤絢乃
参加費|1,200円
定員|20名 *要予約
*詳細はこちらをご覧ください。

会期:2024/11/30(土)〜2014/12/22(日)
会場:MEM (東京都渋谷区恵比寿1-18-4 NADiff A/P/A/R/T 3F)
開館時間:13:00〜19:00 *12/20はトークイベントのため観覧は17:30まで
休廊日:月曜日(月曜日が祝休日の場合は開廊し、翌平日休廊)
入場料:無料(トークイベントは有料)
問い合わせ先:TEL:03-6459-3205
公式サイト:https://mem-inc.jp/2024/10/27/sudo2024/