会期:2025/12/27~2026/02/23
会場:PLAY! MUSEUM[東京都]
公式サイト:https://play2020.jp/article/lisalarson/

干支飾りや招き猫をはじめ、日本にも伝統的な陶器の置き物はあるが、キャラクターとして、これほど世界中で愛されている陶器はないと思うのが、スウェーデンの陶芸家、リサ・ラーソンの作品群である。陶器にとどまらず、絵本やスケッチブックに描かれた絵までキャラクター化されており、いかにリサの世界観が人々を幸せにするのかを物語っている。本展はそんな彼女の創作活動を紹介する内容となっていたのだが、入り口の前で流れていたインタビュー映像を眺めていて、あっ! と気がついたことがあった。朗らかに笑うリサの顔が、自身のスケッチが元となり生み出された猫のキャラクター「マイキー」によく似ていたのである。マイキーは鼻筋が通った面長の顔に、切れ長の目という、一見、猫のキャラクターにしては媚のないクールな表情だなと感じていたのだが、なぜそんな独特のキャラクターが生み出されたのかという点に思わず納得がいった。あくまで想像に過ぎないが、マイキーはリサの分身のような存在だったのではないか。


展示風景 PLAY! MUSEUM[撮影:植本一子、提供:PLAY! ]

本展の第1部では「見る」「知る」をテーマとして、リサが成形から焼成まですべてを手掛けた一点物(ユニーク・ピース)と、リサが原型を作り、それを元に職人たちが石膏型を使って量産するプロダクトの二つの制作プロセスがあることを紹介していた。おそらく後者は排泥鋳込みといわれる方法に違いない。日本の高名な陶芸家が営む窯元でも、一点物と比較的買い求めやすい量産された窯作品の両方があるのと同様に、一つのブランドの下で二つの制作プロセスを併走させることは意外と重要である。それを世界的に展開させたのが「リサ・ラーソン」というブランドなのだろう。


リサ・ラーソンが制作のために描いたスケッチ[撮影:植本一子、提供:PLAY!]

なかでも最も私の目を引いたのは、日本の陶磁器産地と取り組んだ陶器「リサ猫」のコラボレーションだった。それは益子焼や丹波焼などで、リサ猫の原型を元に、各々の産地の陶土や釉薬を使い、また絵付けや鎬など加飾を施して作り上げるという試みで、同じ原型を使っているからこそ、それぞれの独自性が際立って見えるという効果があった。日本の個性豊かな陶芸文化をアピールするのにも、リサ猫は優れた媒体となるようだ。そして第2部のテーマである「作る」では、なんと来場者もリサ猫に模様付けができるワークショップが開催されていた。が、こちらは事前予約制だったため、何も準備していなかった私は諦め、代わりにマイキー(紙)のぬり絵を楽しんだのだった。まだ会期はあるため、今度は事前予約してオリジナルのリサ猫をぜひ作ってみたい。


リサ・ラーソンが筆立てとしてリユースしていた作品[撮影:植本一子、提供:PLAY!]


ワークショップの様子 PLAY! MUSEUM[撮影:植本一子、提供:PLAY! ]

鑑賞日:2025/12/28(日)