1988年以来、毎年8月に山梨県白州町横手・大坊地区で開催されているアートキャンプ。92年までは「白州・夏・フェスティヴァル」と称しており、翌年より現行名称となった。このアートキャンプは、同町に拠点を置く舞踏資源研究所(代表・田中泯)とアート・プロデューサーの木幡和枝が中心になって運営されており、舞踏のパフォーマンス公演を中心に、美術、演劇、音楽、映像などさまざまなジャンルの表現活動がワークショップやコラボレーションといった形で行なわれる。また、参加アーティストの多くが同町に定住して農業を営んでいることから、多くの表現に農業が取り入れられていることも特徴のひとつ。会期中は多くのアーティストが各国から来日・滞在し、また一般参加者もその多くが同町内の民宿やキャンプ場に宿泊するなど、白州はさながらアーティスト・イン・レジデンスの様相を呈する。なお、文化助成金によってファウンドレイジングされたアートイヴェントの草分けでもあったこのアートキャンプは、1998年をもって終らした。
(暮沢剛巳)
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