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マヴォ Mavo


第一次大戦後の日本の近代化を背景に、大正デモクラシーの動向を受けて誕生した前衛美術グループ。1923(大正12)年、村山知義と「未来派美術協会」のメンバーであった尾形亀之助、柳瀬正夢らとにより東京で発足した。村山知義は約一年のベルリン生活でドイツの古典絵画から表現主義、未来派、ダダ、ロシア構成主義といったヨーロッパの前衛運動を吸収して帰国し、マヴォを過激な前衛表現へと導いた。具体的な例を見るなら、構成主義的抽象画の発表、関東大震災下の都市へのダダ的建築のアピール、さらには築地小劇場でのパフォーマンス「劇場の三科」があげられる。すなわちその美術活動は、絵画、建築、演劇とジャンルを超えたまさに近代都市空間を舞台とした運動体であったといえよう。さらに機関誌『マヴォ』を発行したが(1924−25)、村山が当時盛んであったプロレタリア芸術運動へ傾倒していくなかで分裂、運動はこれをもって終焉した。マヴォを含む大正期の前衛運動については五十殿利治『大正期新興美術運動の研究』(スカイドア、1995)『日本のアヴァンギャルド芸術〈マヴォとその時代〉』(青土社、2001)が詳細に報告しており、98年神奈川県立近代美術館「モボ・モガ」展、99年三鷹市市民ギャラリー「柳瀬正夢」展での紹介、またさらには戦後日本を代表する抽象絵画の巨匠斉藤義重への村山の影響も指摘されており、近年広範な研究の対象となっている。

(徳山由香)

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