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オリエンタリズム Orientalism


西洋文明から見た東洋(中国・日本・中近東を含む)の芸術の解釈による、西洋の芸術への組み込み。その動機の多くは東洋への憧れに発していた。この傾向はヴェネツィア派の絵画に見られるが、東方への旅行が盛んになるにつれて、ナポレオンのエジプト遠征(1798−99)を契機にロマン主義において急速に強まった。オダリスク、トルコ風呂、東方風の衣服など多彩なモティーフが取り上げられた。アングル、シャッセリオーなど新古典主義の画家を含め、ドラクロワやアルマ・タデマなど19世紀画家において特に顕著に見られる。また、オリエンタリズムへの興味は1862年のイギリスでの開催に始まり、続いてパリ(1867)やウィーン(1873)で開かれた万国博覧会によっても高まった。万国博覧会での展示によってオリエンタリズムは印象主義やアール・ヌーヴォーに大きな影響を与えることとなった。またシノワズリー、ジャポニスム趣味の造形作品が盛んに生みだされた。しかし日本と中国がはっきりとは区別されて認識されているわけではなかったし、建築でもハーレムの幻想から「インド様式」には常にエロティックな要素が混入されるなど、一方的な西欧的解釈がなされていた。オリエンタリズムの要素を持つ建築物の多くは、例えばロンドンのアルハンブラ劇場やコペンハーゲンのティボリ遊園など娯楽のための施設であり、人々が気晴らしをするのに適した様式と考えられていた。

(山口美果)

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