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展覧会レビュー

村田真 原久子

あたりまえのこと 堀尾貞治展
7/20〜9/1 芦屋市立美術博物館[兵庫]
 
 
あたりまえのこと 堀尾卓治展
パフォーマンスを終え「ほっ」としている表情の堀尾貞治
オープニングを記念したパフォーマンスは堀尾に加え10名ほどがサポートして行なわれた。ダンボール箱いっぱいに詰められた木片を用いた作品を床に散らす時の音などさまざまな要素が美術館のホワイエに心地よく共鳴していた。会期中毎日午後2時から本人による(観客も場合によっては参加できる)パフォーマンスが行なわれる。1500円でTシャツを購入するとそれが入場券代わりになり、会期中何度でも入館できる。10回参加するとドローイングが1枚もらえることになっている。
[7月20日(土) 原久子]
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  山口啓介展 植物の心臓、宇宙の花
  7/6〜8/11 西宮市大谷記念美術館[兵庫]
 
  銅でつくられた方舟が水槽のなかで希硫酸を浴びて腐食してゆく。酸性雨の影響を受ける現代の環境をなぞらえて作られた作品《コールダーホールシップ・プロジェクト》(1994)など核エネルギーから自然環境、仏教典まで、興味の範囲のふくらみが作品にも反映しているのだろう(余談だが、芦屋市立美術博物館から西宮市大谷記念美術館までタクシーに乗ると1メーター。女性4人でかしましく移動した。4人して受付で「Power Up Project2002」カードを差し出しスタンプを押してもらった。「現代美術で元気倍増!」というどこか空々しいキャッチフレーズで、兵庫県内の美術館4館がこの夏に行なっている企画に参加。4館のスタンプを集めると記念品がゲットできるというもの。ちなみにこの日、3館分を集め、ハットトリック!??)。
[7月20日(土) 原久子]
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  美術の力 −時代を拓く7作家−展
  7/13〜8/25 兵庫県立美術館
 
 
美術の力 ─時代を拓く7作家─ 展より
ヘンリク・ハカンソン《チャイルド・イン・タイム:スズムシ  スタジオ・セッション001 神戸》
美術の力 ─時代を拓く7作家─ 展より
ハンス・ペーター・クーン《サウンド・ライン》
美術の力 ─時代を拓く7作家─ 展より
青木野枝
国内外の7作家はそれぞれに魅力的な作品を出品している。着衣の男性が水に飛び込むシーンを撮ったビル・ヴィオラ《ミレニアムの五天使》は5つの異なるビデオからなる。分厚いカーペットを踏みしめ、1列に並ぶ32のスピーカーに沿って歩きながら鑑賞するハンス・ペーター・クーン《サウンド・ライン》は五感にはたらきかけてくるものだった。なかでもこれら2作品が私テキにはお気に入り。とはいえ展覧会名(サブタイトル)にある「時代を拓く」かどうかはいささか疑問。そしてどうしてこの7作家が選ばれたのかも。震災から7年を経て、鎮魂とか生命の力とかもテーマのひとつになっていたことはわかるが……企画意図が説得力に欠けるカナ。
[7月20日(土) 原久子]
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カンディンスキー展
  6/8〜7/21 京都国立近代美術館
 
  コンポジションのシリーズの大作がきているというので、なんとか最終日の4時すぎにすべり込む。日本ではカンディンスキーがこんなにポピュラーだったのかぁ、とちょっと驚くほどの入場者の多さだった。
[7月21日(日) 原久子]
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萌芽のとき4
7/16〜7/21 ギャラリー16[京都]
 
 
萌芽のとき より 宮本檠
馬場晋作
萌芽のとき4より
宮本佳美
萌芽のとき4より
島村敏明

新人発掘企画の「萌芽のとき」も4回目を迎えた。島村敏明、馬場晋作、宮本佳美の3人のペインティングが紹介された。筆致をもって絵画の魅力を模索する島村。馬場は透明なシリコンを固めてその上に描き、さらにシリコンで絵の具を挟み込むような手法でテレビやパソコンのモニターの上の光を描く。私たちの視覚的経験の半分ほどが映像、特にモニターを通して得られている現代を象徴する作品。宮本は数十色の絵の具を用いつつ、ソフトフォーカスのモノクロ写真のような絵画を描き、光と影を表わす。宮本は最年少で1981年生まれ。
[7月21日(日) 原久子]

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吉田憲司展
7/16〜7/21 アートスペース虹[京都]
 
  以前、大阪の画廊で吉田の個展を観たことがあり、作品が印象に残っていた。それから1年もたっていない。線描きでグラフィック感覚が強かったが、エアブラシやいろんなやり方を駆使して面白いタッチが出たり、手法に大きな変化があった。モノクロ画面で、コスモロジックな広がりを感じさせる部分は一環している。今回は余白にさらなる広がりを見ることができて、これからどんな作家になってゆくのか期待できる大学院1年生。
[7月21日(日) 原久子]
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想画集
7/9〜7/28 ヴォイスギャラリー[京都]
 
  開廊16年記念ドローイング展。青木陵子、谷本良子、ブブ・ド・ラ・マドレーヌ、法貴信也、三宅砂織の5人が出品。ブブはアニメーション作品にしたものの原画、法貴は最近のペインティングに到達する途上にあった頃のドローイングを、青木は彼女の秘密の花園を垣間見させてくれるようなドローイングを出品していた。
[7月21日(日) 原久子]
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  Reconfiguring
7/9〜26 ギャラリーココ[京都]
 
 
Reconfiguring

安藤みちこ、今村裕司、田中秀和、丸尾直子の4人展。丸尾は構図に合わせ、横に細長いものや大小さまざまなキャンバスを用いて、風景をインスタレーションするような絵画作品を。安藤の作品も複数のキャンバスを用いて、インスタレーションによって面白みの出てくる作品を出品。
[7月21日(日) 原久子]

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イレブン・イレブン・コリア・ジャパン・コンテンポラリーアート2002展
7/22〜8/3 ギャラリーなつか/コバヤシ画廊/ギャラリーQ/ギャラリー山口/ギャルリー東京ユマニテ/なびす画廊
 
 
イレブン・イレブン・コリア・ジャパン・コンテンポラリーアート2002展

ワールドカップの時期にソウルの省谷(ソンゴック)美術館で開催された、日韓11人ずつのアーティストによる現代美術の巡回展。11人とはもちろん、サッカーの選手数に合わせたもの。日本では韓国人作家をメインに11の画廊で個展を開いてる。今日はそのうち6画廊を見た。ほとんど知らない作家ばかりだが、どこかで見たことあるような作品が多いのはどういうわけだろう。たとえば、李東起(コバヤシ画廊)のマンガっぽいフラットな絵画は村上隆とそっくりだし、申美京(ギャルリー東京ユマニテ)の石鹸による彫刻はジャニン・アントニを思い出さずにはいられない。別に真似をしているとは思わないが、よく似ているのは事実。世界同時多発アートか、それとも、なつかしきシミュレーショニズムのシミュレーションだろうか。
[7月22日(月) 村田真]

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