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シノラマ

Shinorama
更新日
2024年03月11日

「シノヤマ」と「パノラマ」を結合した、篠山紀信による造語、および篠山によるジョイント写真の技法。1980年代中頃から使用されている。多くは3台、場合によっては9台といったカメラを、カメラ・スタンドで結合し、一斉にシャッターを切ることで、高精度かつ複眼的な写真像を得ることができる。また、時間差をつけてシャッターを切り、複数の写真を結合することもある。多くの場合、8×10インチの大判カメラが使用される。視点を複眼化すること、また、時間差を導入することによって、一点透視の自然な写真描写とは異なり、人工性や虚構性が増すことになる。そのバロック的な過剰性は、1980年代のバブル期の社会的狂熱と対応するものであるという点も、注意しておくべきであろう。

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参考文献

『シノラマニッポン』,篠山紀信,世界文化社,1989