「態度が形になるとき 作品―概念―過程―状況―情報」展
- “Live in Your Head: When Attitudes Become Form: WORKS - CONCEPTS - PROCESSES - SITUATIONS - INFORMATION”
- 更新日
- 2024年03月11日
1969年、クンストハレ・ベルン(スイス)のキュレーターであったハラルト・ゼーマンが企画した展覧会の名称。J・ボイス、R・モリス、J・ディベッツ、B・ナウマン、R・セラなど総勢69名のアーティストが参加し、展覧会はその後ランゲ邸、エスタース邸(ドイツ、クレフェルド)、ICA(ロンドン)に巡回した。ポスト・ミニマリズム、ランド・アート、コンセプチュアル・アート、アルテ・ポーヴェラなどの新世代の台頭を知らしめ、同時に、ヨーロッパとアメリカの作家をほぼ均等に扱うことで、新たな美術動向が、両大陸をまたぐ同時多発的な現象であることを印象づけた。この展覧会は、初のインディペンデント・キュレーターとして数多くの独創的な展覧会を実現させたことで著名なゼーマンの企画であったことや、69年という開催年、キャッチーなタイトル、参加作家の布陣などによって、その後の現代美術展の指針を示す歴史的に重要な企画として評価されている。また、作家との連携のもと、同時代の美術を独自の切り口で紹介するゼーマンの姿勢は、所蔵品の管理・保存や作品の歴史的検証に従事する美術館学芸員という従来の職業形態からの転換を示すものであり、キュレーションの方法論の刷新をはかるものだった。
補足情報
参考文献
Exhibiting the New Art: ‘Op Losse Schroeven’ & ‘When Attitudes Become Form 1969’,Koenig Books,2011