チナティ・ファウンデーション
- The Chinati Foundation
- 更新日
- 2024年03月11日
ミニマリズムの代表的作家であるドナルド・ジャッドが、テキサス州マーファに自作などを半恒久的に設置することを目的として設立した財団。それまでNYに拠点を構えていたジャッドは、1973年に砂漠と平原の中に位置するマーファで二棟の倉庫と家屋や土地を購入して以来、同地に居を構えた。78-79年にはディア芸術財団が購入したかつて軍の駐屯地であった広大な土地を引き継ぎ、100点のアルミニウム・ピースや15点の屋外設置のコンクリート製の作品のほか、ジャッドが高く評価していたJ・チェンバレンやD・フレイヴィンなどのインスタレーション作品の整備が進められた。美術館で自作を展示することへの不信感を強めていたジャッドは、既存の建築を改装することで、かつてより持続的な関心を深めていた建築と芸術作品との理想的かつ充実した関係をここで構築しようとしたのである。この場所でジャッドは書斎や図書室などをつくり、同時に家具製作も本格的に行なうなど、徹底した環境の整備を図った。その後マーファにはディア芸術財団が所蔵するR・ホーンやI・カバコフらの作品も展示されている。
補足情報
参考文献
Donald Judd: Architecture,Peter Noever (ed.),Hatje Cantz,2003