ディア芸術財団
- Dia Art Foundation
- 更新日
- 2024年03月11日
アメリカ、ニューヨークの郊外に建つ現代美術館「ディア・ビーコン」を設立したことで知られる1974年に発足した非営利の芸術財団。84年に公的機関として再編された。ディア・ビーコンは、ランド・アートや環境芸術などの動向のもと、60年代以降に制作されたモニュメンタルな大型作品に対応している。それ以前にD・ジャッドやD・フレイヴィンが既存の建物を使い自作のインスタレーションを行なっていたことが知られているが、ディア・ビーコンもまた環境一体型の作品を広大な展示室で展示することによって従来の美術館とは一線を画す存在となった。また、同財団はJ・タレルの《ローデン・クレーター・プロジェクト》(1974)やW・デ・マリアの《ライトニング・フィールド》(1977)などのコミッションも行なっている。2003年のディア・ビーコンの一般公開に先立ち、87年からニューヨークの「ディア・チェルシー」で長期展示されるインスタレーションの公開が行なわれてきたほか、ソーホーにも二つのスペースを持つ。また同財団はR・スミッソンの《スパイラル・ジェッティー》(1970)の管理・保全も行なっている。
補足情報
参考文献
『ランドアートと環境アート』,ジェフリー・カストナー,ファイドン,2005
参考資料
《ローデン・クレーター・プロジェクト》,J・タレル,1974
《ライトニング・フィールド》,W・デ・マリア,1977
《スパイラル・ジェッティー》,R・スミッソン,1970