デザイナーズ・ブランド
- Designer's Brand(和)
- 更新日
- 2024年03月11日
ファッション・デザイナーが自らの感性やデザイン力を前面に打ち出し、企画から生産まで主導的な立場で関わるブランド。日本ではキャラクターズ・ブランドとともに、1980年代にDCブランド(デザイナーズ&キャラクターズ・ブランド)・ブームが興った。「デザイナーズ・ブランド」という名称は、80年代半ば頃から頻繁に用いられるようになった。デザイナーズ・ブランドが台頭した当時のファッション界では、85年のプラザ合意を発端とした円高やバブル景気を背景に、海外高級ブランドが国内市場へ本格的に進出し、また、国内でもマンション・メーカーから出発したブランドが急成長するなど、国内外のファッション・ブランドが次々と登場した。「パルコ」「マルイ」といったファッション・ビルや百貨店、ハウスマヌカンと呼ばれる販売員、マガジンハウス社発刊の『an・an』『POPEYE』、あるいは『流行通信』といったファッション誌などが先導役を担った。このブームを牽引した代表的なデザイナーズ・ブランドとして、イッセイ・ミヤケ、コム・デ・ギャルソン、Y’sが挙げられる。これらのブランドは現在も国内外のファッション界で注目され続けているものの、DCブランド・ブーム自体は日本国内独自の現象として終息した。