ハンブルガー・バーンホフ
- Hamburger Bahnhof: Museum der Gegenwart(独)
- 更新日
- 2024年03月11日
ドイツにあるベルリン国立美術館群(SMB)の現代美術部門のひとつであり、「ハンブルク駅現代美術館」とも呼ばれる美術館のこと。もとはベルリンとハンブルクを結ぶ鉄道の駅舎であったことから、このような名前がついている。19世紀半ばにできた当時、世界でもまだ珍しい巨大駅舎としてつくられたことは、左右の塔や新古典主義を思わせるファサードによってうかがえる。1884年から1906年までは、交通・建築博物館として利用されており、1919年に現代美術を扱う美術館としてオープンしたものの、37年にナチスによって閉館された。建物は第二次大戦中の45年に爆撃に遭ったが、60年、あらためて現代美術館構想がなされ、現代美術作品を収蔵していくようになった。トランスアヴァンギャルディアなどの個人コレクターであるE・マルクスのコレクションを中心に、ヨーゼフ・ボイス、アンディ・ウォーホル、ロバート・ラウシェンバーグ、サイ・トゥオンブリらの作品を重点的に収集してきた。美術館としては88年にハロルド・ゼーマンが「ツァイトロース」展を企画するまで長い間使用されていなかったが、96年にJ・P・クライフスによって建物はリノベーションされ、現代美術館「ハンブルガー・バーンホフ」としてオープンした。ジョン・ケージやビル・ヴィオラの作品や、アルテ・ポーヴェラのマルゾナ・コレクションなどを収蔵している。