ポラロイド
- Polaroid
- 更新日
- 2024年03月11日
露光と現像を一度に行なうことのできるインスタント・カメラ。アメリカのエドウィン・ハーバート・ランドが1947年に発明し、翌年にポラロイド社から発売された。当初は白黒であったが、60年代に入るとカラーでの撮影が可能となった。発明されて以来、証明写真や医学の現場、商業撮影の際の試し撮りなど、さまざまな場で用いられてきたほかに、ウォーカー・エヴァンズやロバート・フランク、アンドレ・ケルテス、アンディ・ウォーホル、デイヴィッド・ホックニー、ルーカス・サマラスなど、多くの写真家・芸術家たちが使用してきた。しかし、デジタル写真の普及により、インスタント写真の市場は縮小。ポラロイド社は2001年に経営破綻を迎え、08年にはフィルム生産を中止し、アナログ・カメラ事業から撤退した。09年からは、サミットグローバルグループがポラロイド・ブランドのデジタル・カメラ、デジタル・ビデオカメラ、デジタル・フォトフレームなどの製品の生産、販売に関する5年間の独占契約を結んでいる。また、生産中止となったフィルムの復活を目指す「インポッシブル・プロジェクト」が08年にオランダで発足。オランダに残存していたポラロイド社の生産機械を買い取り、同社の工場を借りて、新たなフィルムの生産に乗り出している。