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横浜トリエンナーレ

Yokohama International Triennale of Contemporary Art
更新日
2024年03月11日

横浜市で3年ごとに開催される現代美術の国際展覧会。2001年から始まり、第二回展は05年、第三回展は08年、第四回展は11年に開催。国内で開催される国際展では有数の規模を誇り、日本で初めての大都市部での大規模な国際展である。主催は国際交流基金、横浜市、日本放送協会、朝日新聞社で組織される横浜トリエンナーレ組織委員会。ディレクターやキュレーターによって世界各地から選ばれる参加作家は毎回70-100組以上で、絵画、彫刻、映像、インスタレーション、プロジェクト、パフォーマンスなど多様な形態の作品が展開される。特徴としては、毎回新たな総合ディレクターが任命され、方針に合わせてキュレーター・チームを編成するなど組織体系も変わることである。また、参加アーティストが会場の外へ出て、普段アートに特別な関心を持たない市民に向けて表現活動を行なうなどの展開も見られる。さらには、「市民協働の尊重」のもと、アーティストと市民とが一体となって運営を支えたり、トリエンナーレを介して自分たちで主体的な活動を展開したりしている。特にサポーターと呼ばれるボランティアの育成に力が入れられ、トリエンナーレ学校を開催したり、専用のウェブサイトをつくるなどしている。横浜トリエンナーレに関連する情報を保存し、公開する「市民アーカイブ・プロジェクト」は、トリエンナーレ・サポーターから生まれた市民活動のひとつである。毎回、他のプロジェクトとの連携企画も多く、特にBankART1929や黄金町エリアマネジメントセンターなどは会期をトリエンナーレに合わせ、巡回バスやスタンプラリーで各会場をつなぐなど、期間中は街全体で盛り上げていこうとする動きが見られる。

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補足情報

参考文献

『横浜トリエンナーレ2001 ハンディ・ガイド』,横浜トリエンナーレ組織委員会,2001
『横浜トリエンナーレ2008 ガイドブック』,横浜トリエンナーレ組織委員会,2008
『横浜トリエンナーレ2005 ドキュメント』,国際交流基金,2006
『アートボランティア横浜スタイル 横浜トリエンナーレ2008サポーターとボランティアの活動記録』,美術出版社,2009
『ヨコハマトリエンナーレ2011 OUR MAGIC HOUR  世界はどこまで知ることができるか?』,美術出版社,2011

注・備考

※第4回の主催は前回に国際交流基金が抜けた、横浜市、日本放送協会、朝日新聞社、横浜トリエンナーレ組織委員会である。